「カネだけじゃない」爆買い中国で指揮を執るカンナバーロが伊記者に反論!

2017年02月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

カンナバーロがフットボールにおいて「大切」にしているものとは?

アル・アハリのアシスタントコーチに始まり、広州垣大、アル・ナスル、そして天津権健とアジアで指導者キャリアを積むカンナバーロ。 (C) Getty Images

 カネは大事だが、それだけではない――。中国で指導者としてのキャリアを積み重ねている元イタリア代表DFのファビオ・カンナバーロが、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューでそう主張している。
 
 カンナバーロ率いる天津権健は、2017年シーズンから中国スーパーリーグ1部に昇格。1年目から結果を残すべく、今冬は積極的な補強を敢行した。ユベントス加入が内定していたと言われるベルギー代表MFのアクセル・ヴィツェルを引き抜き、さらにビジャレアルからブラジル代表FWのアレッシャンドレ・パットも獲得したのだ。
 
 上海勢のカルロス・テベス(ボカ→上海申花)やオスカール(チェルシー→上海上港)の獲得など、中国マーケットはこの冬も"爆買い"が世界中を驚かせたが、天津権健もその流れに乗った。
 
 しかし、インタビューでガゼッタ・デッロ・スポルト紙の記者に「目眩がするほどの給料が提示されなければ、ヴィツェルはユーベに行っていたでしょうね」と皮肉られると、カンナバーロは「完全には賛同できない」と反論した。
 
 さらにカンナバーロは、「なぜなら、私が獲得したのは、最初の質問が『いくら稼げる?』ではなかった選手たちだけだからだ。もちろん、お金は重要だよ。だが、私にとって大切なのは、モチベーションであり、自分をかけて勝負しようという意欲なんだ」と、口にしている。
 
 天津権健はチェルシーのジエゴ・コスタへの関心も報じられていたが、カンナバーロは実際に接触した選手の数は報道されていたよりも「ずっと少ない」と明かしている。
 
「突然、私も想像すらしなかったようなトッププレーヤーの代理人たちから電話をもらうようになったことは事実だ。何が真の目的なのかは、私が言うべきことじゃない。私が関心を持ったときは、選手たちのモチベーションを知るために、私が直接会うようにした」
 
 また、2014年から約半年に渡って広州恒大でも指揮を執ったカンナバーロは、中国スーパーリーグのレベルを問われると、「アジアレベルでは最高だ。(アジア)チャンピオンズリーグの結果から分かる」と回答した。
 
 さらに観客数でイタリアを上回っていることを指摘し、マルチェッロ・リッピやスベン・ゴラン・エリクソン、アンドレ・ビラス=ボアス、フェリペ・スコラーリら名だたる指揮官たちが指導していることも強調している。
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