チェルシーが市場終盤でGK、WB、CBの補強を画策。それぞれのターゲットは?

2017年01月30日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

コラシナツ断念でターゲットはダニーロへ。

チェルシーが獲得を狙う(左から)D・ロペス、マノラス、ダニーロ。(C)Getty Images

 プレミアリーグで首位を快走するチェルシーが、夏のメルカートに続いて今冬も元スペイン代表のディエゴ・ロペス(エスパニョール)の獲得に動いている。
 
 ティボー・クルトワの控えとして、アスミール・ベゴビッチに満足していないアントニオ・コンテ監督は、オーナーのロマン・アブラモビッチにGK補強を求めているのだ。
 
 そのファーストチョイスが、昨シーズンまでミランに在籍し、今シーズンからエスパニョールのゴールマウスを守るD・ロペス。移籍が成立するかは、何よりサブという立場に甘んじる覚悟が本人にあるかどうかに左右されるだろう。
 
 チェルシーのリーガ・エスパニョーラへの視線は、D・ロペスだけではない。シャルケにレンタルしていたアブドゥル・ラーマン・ババが今シーズン絶望の怪我を負ったため、引き抜きに動いていたセアド・コラシナツが少なくとも今シーズンいっぱいはシャルケに留まることが確実になり(来夏はおそらくユベントスに移籍金ゼロで動く)、WB補強のターゲットをレアル・マドリーのダニーロに変更したからだ。
 
 ダニーロはここまでダニエル・カルバハルとマルセロの控えとして機能するだけに交渉は簡単ではないが、左右で機能する利便性は両サイドともにWBの控えを実質欠いている現在のチェルシーにとって大きな魅力だ。
 
 チェルシーのフロントはコンテを満足させるために、アプローチだけは試みている。
 
 同じく今冬の補強ポイントであるCBは、夏に続いて獲得に動いたカリドゥ・クリバリ(ナポリ)もコスタス・マノラス(ローマ)も、ここまでは交渉が進展していない。
 
 冬のメルカートが閉まる1月31日までに、チェルシーはGK、WB、CBを補強できるのか。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
【2017年欧州冬のメルカート】新天地を求めた主な選手まとめ
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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