本田はいっそう厳しい立場に。ミランにバルサ出身の技巧派アタッカーが加入

2017年01月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

右のスソと並ぶ攻撃のキーマンにも。

持ち前の足技を駆使して前線に創造性をもたらすデウロフェウ。新天地ミランでは崩しの切り札として大きな期待が寄せられている。(C)Getty Images

 1月23日、ミランがエバートンからスペイン代表FWジェラール・デウロフェウを6月までのレンタルで獲得したと公表した。3日前にミランが先走って公式ツイッターで発表し、エバートンからクレームを受けて投稿を削除するという一幕もあったが、無事に正式契約にこぎつけた。

 バルセロナの下部組織で育ったデウロフェウは、2013-14シーズンにレンタルでエバートンに加入。セビージャでの1年間の武者修行を経て、15年夏に同クラブに完全移籍した。

 バルサ育ちらしくテクニカルな突破が持ち味のウイングで、右利きながら左にも対応。新天地では崩しの重要な駒としての活躍が期待されている。

 4-3-3を基本システムとする今シーズンのミランは、左右のウイングが攻撃の重要な役割を担っている。右はスソが確固たる地位を築いているため、エムバイ・ニアングに全幅の信頼を置けず、有力なバックアッパーもいない左での出場が中心となりそうだ。

 実際その左は、今シーズンはインサイドハーフを主戦場としているジャコモ・ボナベントゥーラが起用される試合が少なくない。デウロフェウがニアングに代わって右のスソと並ぶ攻撃のキーマンとなる可能性は十分あるだろう。

 デウロフェウの加入でいっそう厳しい立場に追い込まれそうなのが、本田圭佑だ。ここまで左右のウイングの控え要員となっているが、限られた出場時間で能力をフルに発揮しているとは言い難い。さらなる序列の下降が予想される。

 いずれにしても、同じスペイン産の技巧派ウイング、スソが大ブレイクを遂げたこともあり、デウロフェウには並々ならぬ期待が寄せられている。会見で「チームに貢献する準備は出来ている」と語った22歳のアタッカーは、復権を期すミランに何をもたらすのか。
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