ベイルに続き、モドリッチまでもが…。相次ぐ主力の故障離脱でジダン・マドリーの先行きに暗雲

2017年01月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

マルセロとモドリッチまで戦列を離れる非常事態。

文字通りの大黒柱として中盤に君臨していたモドリッチ。1か月程度の離脱とはいえ大きな痛手だ。(C)Getty Images

 リーガ・エスパニョーラ18節のセビージャ戦で敗れ、昨シーズンから続いていた公式戦連続無敗記録が40試合で途絶えたレアル・マドリー。続くセルタとのコパ・レイ準々決勝・第1グも落とすなど、ここにきて勢いにかげりが見えてきた印象が否めない。

 看過できないのが故障者の多さだ。

 昨年11月に右足首を脱臼し手術に踏み切った右ウイングのガレス・ベイルは、当初2月と目されていた復帰が3月までずれ込みそうで、1月3日には、CBペペの左ふくらはぎ肉離れが判明(復帰時期は未発表)。その後も、攻撃的MFハメス・ロドリゲスもふくらはぎを痛め(復帰間近の見込み)、1月18日には右SBのダニエル・カルバハルが右太ももの負傷と診断され、1か月の離脱となった。

 負の連鎖はこれで終わらない。リーガ19節のマラガ戦で、左SBのマルセロとインサイドハーフのルカ・モドリッチが、それぞれ左太もも、右内転筋を痛めて退場。地元メディアによると復帰まで3~4週間かかるという。

 不安視されるのが最終ラインだ。左SBのファビオ・コエントランは筋肉系の怪我が癒えた1月上旬以降もコンディションに不安を抱え、右SBのダニーロはカルバハルに代わって出場したセルタ戦で不甲斐ないプレーに終始。マラガ戦では、マルセロの退場に伴い右SBで先発したナチョを左に、右ウイングのルーカス・バスケスを右SBにスライドするなど応急処置を強いられている。

 最終ライン全域に対応するナチョがサイドでのフル稼働を求められるなか、仮にCBのセルヒオ・ラモスとラファエル・ヴァランヌのいずれかひとりでも離脱すれば、深刻な事態に陥りかねない。

 中盤はトニ・クロースが健在で、イスコとマテオ・コバチッチが控えている。しかし、躍動感溢れる持ち上がりや長短の気の利いたパスで攻撃に推進力をもたらすモドリッチは、チームに不可欠な存在。離脱の影響は計り知れない。

 R・マドリーは現在、1試合未消化のリーガで首位を堅持している。だが、順延分のバレンシア戦をモノにすると仮定しても、2位セビージャとの勝点差は4ポイント。安心できる数字ではない。本拠地でセルタに先勝を許したコパ・デル・レイは後がなく、チャンピオンズ・リーグにしても、好調ナポリをホームで迎え撃つラウンド・オブ16の第1レグ(2月15日)に十分な陣容で臨める保証はない。

 はたして指揮官のジネディーヌ・ジダンは、いかにしてこの難局を乗り切るのか。


 
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