ユーベ、ローマ、そしてナポリ…。「元エンポリ4人衆」がビッグクラブで奮闘中!

2017年01月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

4バック全員がステップアップを果たす。

14-15シーズンにエンポリで最終ラインを形成した(左から)ヒサイ、トネッリ、ルガーニ、M・ルイ。後に国内の強豪クラブへ引き抜かれた。(C)Getty Images

 いま、セリエAで注目を集めているDFがいる。ナポリのCBロレンツォ・トネッリだ。
 
 エンポリから籍を移した今シーズン、前半戦はまったく出番を与えられなかった。ところが、アフリカ・ネーションズカップ出場のためにチームを離れたセネガル代表カリドゥ・クリバリに代わり、1月7日のサンプドリア戦(セリエA19節)で初出場初先発を果たすと、後半ロスタイムに劇的な勝ち越しゴールを叩き出す。続くペスカーラ戦でも得意のヘッドで先制点を挙げ、2試合で2得点。文字通りラッキーボーイとなっている。
 
 同じく昨夏にエンポリからローマへとステップアップしたポルトガル人SBマリオ・ルイも、膝の故障で前半戦を棒に振ったものの、1月19日に開催されたコッパ・イタリア5回戦でデビューを飾り、4-0の快勝に貢献。レギュラー不在で、泣き所だった左SBの定位置を奪う可能性は小さくない。
 
 トネッリとM・ルイより一足先にエンポリから強豪クラブへと羽ばたいたのが、SBエルサイド・ヒサイとCBダニエレ・ルガーニだ。15年夏、前者はナポリ、後者はユベントスへと引き抜かれた。
 
 ヒサイは加入後すぐに重鎮クリスティアン・マッジョから右SBのレギュラーの座を奪い、攻守に安定感のあるプレーで不可欠な戦力に。いまやバイエルンやチェルシーなど国外のメガクラブも注目する存在となった。
 
 一方のルガーニも、レオナルド・ボヌッチ、アンドレア・バルザーニ、ジョルジョ・キエッリーニの「BBCトリオ」のバックアッパーという序列ながら、徐々に出番を増やし、今シーズンは公式戦11試合に先発。冷静な守備と正確なフィードで、故障がちな3バックの穴を見事に埋めている。そう遠くないうちに、ユーベ、そしてイタリア代表でも主力を担うと評されているタレントだ。
 
 14-15シーズン、智将マウリツィオ・サッリ(現ナポリ監督)に率いられたエンポリは、昇格組だったにもかかわらず、ほとんど降格圏に足を踏み入れることなく残留(15位)を達成するというサプライズを起こす。その原動力となったのが、右からヒサイ、トネッリ、ルガーニ、M・ルイと並んだ4バックだったのだ。
 
 その「4人衆」のうち、ひとりはユーベ、ひとりはローマ、そして残りのふたりは恩師サッリが指揮するナポリへ。全員が、いまやイタリアの「3強」と言っても過言ではないビッグクラブへとステップアップを果たしたのだった。
 

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