誤審で「陰謀説」を唱えるピケ、低調バルサにいらぬ喧騒を…

2017年01月12日 工藤拓

試合中にリーガ会長を指差して挑発…。

ビジャレアル戦で審判に詰め寄るピケ。試合後にはミックスゾーンで怒りを爆発させた。(C)Getty Images

 これまでも度々メディアを賑わせてきたジェラール・ピケの問題発言が、再び波紋を広げている。
 
 先週のアスレティック・ビルバオ戦(1月5日のコパ・デル・レイ5回戦第1レグ)とビジャレアル戦(1月8日のリーガ・エスパニョーラ17節)後のミックスゾーンにて、ピケはともに2つの明らかなPKを見逃したレフェリーの誤審を痛烈に批判。さらには、リーグ主導でバルサを陥れようとしていると陰謀説まで唱えた。
 
「こうした判定がどのように生まれるかは知っている。俺たちがプレーしたいのはフットボールであって、これらの誤審が引き起こすルーレットのような運試しゲームじゃない」
 
 このA・ビルバオ戦後のコメントはまだ可愛いほうだ。ビジャレアル戦では試合終了直後にメインスタンド上部の貴賓席を見上げて指を差し、「見たか? そう、あんたに言ってんだ。見たか?」と口にした姿がテレビカメラに捉えられた。
 
 貴賓席にいたリーガ会長のハビエル・テバスへの挑戦状と受け取られたこの行為について、ピケは「誰に向けたか? 向こうは知っているよ」と話すにとどまった。だが、この日のミックスゾーンでも、誤審に対する怒りの言葉は繰り返された。
 
「自分の発言? 審判委員会は無駄な時間を費やして検証すればいい。彼らにはその権利がある。もちろん正しいと思って発言しているさ。その根拠は毎週のように増している」
 
 この挑発的な言動を受けて、審判委員会はA・ビルバオ戦、ビジャレアル戦後の2つの発言についてスペイン・サッカー連盟と各コンペティションの委員会に処分を検討するよう要求。結果が出るのは1か月ほど先になるが、ピケには罰金や数試合の出場停止処分が課せられる可能性が出てきた。
 
 ピケの言う通り、バルサは2試合連続で2つずつ、明らかなPKを見逃されている。結果的にそれらの誤審は、試合結果に少なからず影響を及ぼしもした(A・ビルバオ戦は1−2で敗戦、ビジャレアル戦は1−1でドロー)。

次ページ3試合で流れの中から奪ったゴールはわずか1つ。

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