ハメスの1月退団は消滅か。夏の移籍先はイングランドではなくイタリアの名門?

2017年01月05日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

クラブW杯決勝後の発言はシーズン当初からの不満が爆発した格好。

2ゴールを挙げる活躍を見せた1月4日のセビージャ戦後には、残留宣言をしたハメス。少なくとも今シーズン中はマドリーで戦い抜くか。(C)Getty Images

 ハメス・ロドリゲスがレアル・マドリーからの退団を示唆したのが、昨年12月18日のクラブワールドカップ決勝の直後だった。
 
 マドリーが延長戦の末に鹿島アントラーズを破ったこの試合、ベンチスタートだったハメスは同じMFのイスコ、そしてマテオ・コバチッチがピッチに送り込まれるなか、最後まで出場機会を与えられなかった。
 
 この試合だけではない。ジネディーヌ・ジダン監督の信頼を勝ち取れず、今シーズンは開幕から出番が限定的。MFの6~7番手というのが現在の立場であり、「僕はもっとプレーがしたいんだ。他のクラブから届いているオファーを検討したい」という鹿島戦後の発言は、そうした現状への不満が爆発した格好だ。
 
 この爆弾発言の後には、マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーへの移籍話が取沙汰され、代理人のジョルジュ・メンデスは両クラブに売り込みをかけたとも伝えられた。
 
 しかし、少なくともこの冬の移籍はなさそうだ。ウィンターブレイク終了後にハメス本人と話し合いを持ったジダン監督は、こう語って火消しに動いた。
 
「ハメスはマドリーの選手だ。確かに決勝でプレーできなければ誰もが不満に思うだろう。でも誰かはそういう状況になるし、その件はすでに過去のことだ。私は彼と話をしたし、彼も世界最高のクラブでプレーしたいと言ってくれた」
 
 さらにハメスの父親ウィルソン・ロドリゲス氏も地元コロンビアのメディアの取材に応じ、こう明言している。
 
「息子はレアル・マドリーと(2020年6月まで)契約を結んでおり、このチームに残る。本人もそれを望んでいて、自分の価値を証明したいと考えている」
 
 そんな情報が飛び交う中で迎えた1月4日のセビージャ戦(コパ・デル・レイ5回戦)で先発したハメスは、2ゴールを挙げる活躍を見せ、さらに試合後には一転して残留宣言をした。
 
「誰もがプレーしたいと強く望んでいる。難しい時期を過ごすことだってあるんだ。でも、新しい年の始まりは良いものになったし、僕はマドリーに残るよ」

次ページユーベにはマドリーを説き伏せうる「切り札」が。

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