清武獲得にも尽力のセビージャ敏腕SD、ついに自らが移籍か?

2016年12月31日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

これまでメガクラブのオファーを断り続けてきたが…。

セビージャで「安く買って、高く売る」を実現してきたモンチ。ここにきてローマが関心を寄せる。(C)Getty Images

 2000年夏からセビージャのスポーツディレクター(SD)としてアドリアーノ、ルイス・ファビアーノ、ダニエウ・アウベス、イバン・ラキティッチ、ジョフレー・コンドグビアといった無名選手を発掘。さらにトッププレーヤーに飛躍させて高値で売却したモンチことラモン・ロドリゲス・ベルデホに、ローマが興味を示している。
 
 敏腕SDとしてヨーロッパでもトップレベルの評価を受け、移籍マーケットが開くたびにメガクラブからの引き抜きが噂に上るモンチだが、ここに来て浮上してきたのがローマの名前。この夏から外部コンサルタントとしてローマに3度目の復帰を果たした元ゼネラルディレクターのフランコ・バルディーニと、ロンドンで会食していたことが分かったのだ。
 
 一部ではジェームズ・パロッタ会長の片腕であるアレックス・ゼッカとも二度に渡って会食したと伝えられたが、こちらは裏が取れていない。
 
 ローマの内部から流れてくる情報によれば、パロッタ会長は9月に辞任したワルテル・サバティーニの後任であるフレデリク・マッサーラSDに全幅の信頼を寄せており、少なくとも1月のメルカートはマッサーラが担当することは間違いないという。
 
 はたしてシーズン終了後に向けてモンチ招聘の動きがあるのかについては、今後も注目する必要がある。
 
 モンチがセビージャと深く結びついており、これまでもメガクラブからのオファーを断ってきていることは誰もが知るところ。しかし、バルディーニは以前からモンチの手腕を高く買っており、ぜひローマに招聘したいと考えているようだ。パロッタ会長は今のところ、マッサーラを支える姿勢をはっきりと打ち出しているが……。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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