【ブンデス日本人の現地評】評価が割れた香川、長谷部は「守備の安全装置」、トップ下の大迫には好意的 etc.

2016年12月23日 山口裕平

地元紙は負傷明けであることも考慮して香川にチーム最高採点。

ヒーローになるチャンスもあったが……。逸機の香川は、自身でも「あれは決めなければいけなかった」と反省した。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガは年内最終戦となる第16節が行なわれ、ドルトムントでは先週、怪我から復帰したばかりの香川がアウクスブルク戦(1-1)で先発出場を果たした。
 
 11月22日のチャンピオンズ・リーグ、レギア・ワルシャワ戦、リーガでは10月29日の第9節シャルケ戦以来の出場で、1アシストを記録した香川だったが、メディアの評価は割れた。
 
『ビルト』紙はバルトラと並びチーム最低点タイとなる5点を付け、4点を付けた地元紙『ルールナハリヒテン』も次のように記した。
 
「ドルトムント攻撃陣の先鋒として、アウクスブルクの守備を解読すべきだった。しかし、彼もチームメイトも次に何をするか知らなかったため、うまくはいかなかった」
 
「それでも一度はシュートチャンスを迎えたが、あまりにも物足りなかった(30分)。後半は全体的に良くなり、同点ゴールをアシストした(47分)。しかし、次のチャンスでシュートはまたも酷かった(59分)」
 
 同点ゴールをアシストしたものの、決定機を逃したことが厳しい評価に繋がったようだ。
 
 一方、地元紙『WAZ』は、デンベレと並びチーム最高点タイとなる2.5点を付けている。以下の寸評の通り、負傷明けであることを考慮しての評価となった。
 
「出場停止のロイスに代わって先発入りしたこの日本人は、デンベレの同点ゴールをアシストしたが、メリーノへのラストパスを失敗した(58分)。彼は整然とした試合をした。負傷離脱の影響は、幾つかの場面で見られた」
 
 なお、前節ボルシアMG戦で初の先発出場を果たしたアウクスブルクの宇佐美は、チームが守備的な戦いを選択した影響で出番がなかった。
 
 ボランチとして先発フル出場を果たし、マインツとのダービーを3-0で制したフランクフルト・長谷部への評価は及第点となった。
 
『ビルト』、『キッカー』ともに採点は3点で、前者は「守備陣の安全装置。この日本人は幾つかの危ない状況を救い、そしてチームを攻撃へと切り替えさせた」と好意的に記している。

次ページ怪我人が多く、厳しい台所事情のなかで、大迫は力を尽くした。

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