悲しみを乗り越えて再出発へ…シャペコエンセ、来年1月29日に再起戦

2016年12月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

12月9日に新監督就任を発表するなど、歩みを再開している。

無条件で1部リーグに残留させるべきという意見に、シャペコエンセは特別扱いを嫌い、またスター選手の加入申し出については「クラブに合わないだろう」との意見も…。 (C) Getty Images

 11月28日に飛行機墜落事故の悲劇に見舞われたシャペコエンセの、再出発の時が決まった。事故後初めてとなる試合が、2017年1月29日に行なわれることになったのである。
 
 再起戦はサンタカタリーナ州選手権の試合で、ホームにインテル・ラジェスを迎える。
 
 シャペコエンセは11月28日、コパ・スダメリカーナ決勝・第1戦が行なわれるコロンビアのメデジンにチャーター機で向かっていたが、その飛行機が墜落。選手19人をはじめ、監督やコーチングスタッフ、会長や役員などクラブ関係者28人が、同行していた報道関係者20人などとともに帰らぬ人となった。
 
 犠牲者のなかには、09年に神戸を率いたカイオ・ジュニオール監督、05年に柏で活躍したクレーベル・サンターナ、12年にC大阪、13~14年に千葉でゴールを量産したケンペス、10年に京都でプレーしたチエゴ、15年に川崎に所属したアイトゥール・アイアと、5人のJリーグ経験者が含まれていた。
 
 生き残った選手は3人で、うちひとりは右足の膝から下を切断して選手生命を絶たれ、他の2人も再びピッチに立てるかは不明であるという。
 
 この事故を受け、コパ・スダメリカーナは中止となり、対戦を予定したアトレティコ・ナシオナル(クラブワールドカップで来日し、準決勝で鹿島に0-3で敗北)の意向もあり、12月5日、南米サッカー連盟よりシャペコエンセが優勝チームとして認定された。
 
 12月11日に予定されていたブラジル全国リーグの最終戦も、中止となっている。
 
 しかし、クラブは12月9日、ヴァグネル・マンシーニの新監督就任を発表、再建への第一歩を踏み出した。
 
 事故後、ブラジルの各クラブがシャペコエンセへの選手の無償貸し出しを申し出、元ブラジル代表のロナウジーニョや元アルゼンチン代表のファン・ロマン・リケルメ、アイスランド代表のエイドゥル・グジョンセンなどが「できれば力になりたい」との意向を示している。
 
 こうして、再起戦の日程は決まったが、チーム編成がどうなるかは、今のところ不透明だ。
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