【クラブW杯|取材こぼれ話】マドリーの面々は“無言”でミックスゾーンを通過。唯一口を開いてくれたのは…

2016年12月16日 高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト)

C・ロナウドはペペに守られるようにして——。

自慢の運動量でチームを献身的に支えたL・バスケスはピッチ外でも……。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

【クラブW杯準決勝】クラブ・アメリカ 0-2 レアル・マドリー/2016年12月15日/横浜国際総合競技場

 クラブワールドカップ準決勝でクラブ・アメリカを2-0で下し、決勝進出を決めたレアル・マドリー。試合後のミックスゾーン(取材エリア)で記者たちは選手のコメントを拾おうとしたが、呼びかけに応えてくれる選手はほとんどいなかった。
 
 クリスチアーノ・ロナウドはこの日出番のなかったペペに守られるようにしてミックスゾーンを通過。ルカ・モドリッチ、カリム・ベンゼマ、ハメス・ロドリゲスも素通りだった。守護神ケイラー・ナバスは呼び止めようとした記者と"ハイタッチ"するなど愛嬌を振りまいてくれたが、それでも質問に答えてくれることはなかった。
 
 試合後の会見で「とにかく休養が必要だ」とジネディーヌ・ジダン監督が強調していたように、マドリーの関係者は疲労回復を最優先したかったのだろう。「立ち止まらなくていい。早くバスに乗れ」と選手に促すスタッフの声も聞こえた。
 
 そんななか、ミックスゾーンで唯一口を開いてくれたのは、FWルーカス・バスケスだった。
 
――ビデオ判定についての感想は?
「ルカ(モドリッチ)と同じ意見だね。ちょっと奇妙な感じがする」

――コンディションはどうですか? 長距離移動の影響は?
「横浜にはもう3日間もいる。時差ボケや疲れを言い訳にはしたくない。ただ、今日のチームパフォーマンスには満足しているよ」
 
――決勝で対戦する鹿島の印象は?
「昨日の試合(アトレティコ・ナシオナル戦)は見たよ。手強い相手になるんじゃないかな。いずれにせよ、優勝カップをスペインに持ち帰りたいと思っている」
 
 時間にすればほんの2~3分だったが、その対応は実に紳士的だった。本誌だけでなく、収穫がほぼ皆無だった日本の取材陣はこの25歳のスペイン代表に好印象を抱いたに違いない。
 
 持ち前の運動量でスター軍団を支えるアタッカーは、ピッチ外でも献身的だった。
 
取材・文:高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト編集部)

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