【クラブW杯プレビュー】R・マドリーの無敗記録が続くか止まるかは攻撃陣次第

2016年12月15日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

攻撃陣が決定力を欠けばナシオナルの二の舞も。

「簡単に勝てるとは思えない」と気を引き締めたジダン監督は同時に「勝つことが使命だ」とヨーロッパ王者としてのプライドを口にした。 (C) Getty Images

 ついに12月15日夜、レアル・マドリーがクラブワールドカップに登場する。
 
 公式戦35試合連続無敗――。12月10日のデポルティボ戦(リーガ15節)でクラブレコードを更新したスペインの名門は今夜、その偉大なる記録を横浜の地でさらに更新し、昨シーズンにバルセロナが築いたスペイン記録(39試合連続無敗)に近づけるのか。
 
 チームを率いるジネディーヌ・ジダン監督は、今年1月の就任以来、卓越したリーダーシップを発揮してきた。持ち前のカリスマ性、華やかさ、聡明さは現役時代のまま。就任当初、重苦しい雰囲気に包まれていたR・マドリーに平穏をもたらしたのは、まさしくジダンの真骨頂と言えた。
 
 だが一方で、1年足らずという在任期間の短さがエクスキューズになるとはいえ、依然としてピッチの上では明確なプレースタイルを提示できていない。しっかり結果を残しながら、ジダン・マドリーの評価が一定しないのはそのためだろう。
 
 35戦連続無敗。たしかに偉大な記録ではある。だが、いまのR・マドリーはそれに見合った強さを示しているとはお世辞にも言えない。事実、12月半ばまでの公式戦24試合のうち8試合は、終了間際のゴールでなんとかドロー、あるいは勝利に持ち込んだものだった。
 
「(クラブ・アメリカに)簡単に勝てるとは思わない。難しい試合になるだろう」
 
 ジダン監督はそう警戒するが、タレント力の差は明らかにR・マドリーが上。それでも、シーズン序盤に主役級の活躍を披露したガレス・ベイルという"飛び道具"を、怪我によって失ったダメージは小さくない。
 
 12月3日のバルセロナ戦(1-1)とその翌週のデポルティボ戦(3-2)で、終了間際に豪快なヘッドでネットを揺らし、チームを救ったセルヒオ・ラモスは、コンディション不良によりクラブ・アメリカ戦を欠場することが、すでに決定している。
 
 攻撃陣が決定力を欠くようだと、前日の大阪で、圧倒的なボール支配率(61パーセント)を誇りながら0-3の完敗を喫したアトレティコ・ナシオナルの二の舞にもなりかねない。

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