元・超個性派GKイギータ、愛する古巣ナシオナルに「夢を見させてくれてありがとう」

2016年12月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

終了間際に決勝点を奪われた27年前のリベンジも期待したが…

「世界の舞台で新たな栄光を!」と選手を鼓舞しながら、時に「戦う前からあまり高い望みを持つのも危険」とも語るなど、応援する者ならではの気持ちの揺れ動きを見せていたイギータ。写真は89年のトヨタカップ。 (C) SOCCER DIGEST

 12月14日に行なわれたクラブワールドカップ準決勝、南米王者のアトレティコ・ナシオナルは0-3の大差で鹿島アントラーズに敗れた。
 
 この結果は世界に驚きを与えたが、コロンビアでは当然ながら驚き以上に、大きな失望をもって迎えられた。現地メディアは、ナシオナルの敗因を分析し、鹿島のプレーを称え、そして前半のビデオ判定に疑問を呈した。
 
 そして、ナシオナルを誰よりも愛し、自身のツイッターではことあるごとにナシオナルへの応援コメントを投稿してきた、元OBであり、かつてコロンビア代表GKとして一世を風靡したレネ・イギータも、残念な気持ちを表わしている。
 
 80~90年代にGKの概念を破壊し、フィールドプレーヤー並みにドリブルで駆け回った危なっかしくも魅力的だった超個性派守護神は、今回の古巣の敗北について「時にサッカーとはアンフェアなものだ」と記している。
 
 ナシオナルの選手やスタッフも語っていた通り、前半から多くの得点機を創出し、優勢に試合を進めていたにもかかわらず、鹿島に効率良く3ゴールを奪われてしまったという展開は、ナシオナルの関係者にとっては悔しい以外の何物でもないだろう。
 
 とはいえ、世界のトップシーンで活躍したイギータだけに、この結果を受け入れるとともに、ナシオナルに対しては「ここまで夢を見させてくれてありがとう」と投稿を締めている。
 
 自身は1989年にナシオナルの一員としてリベルタドーレス・カップを制し、同年冬のトヨタカップで黄金時代に突入しつつあったイタリアのミランと対戦。頻繁にペナルティーエリアを飛び出したり、軽やかな動きで好守を披露したりして、国立競技場を沸かせた。
 
 しかし、PK戦突入かと思われた延長戦の終了間際、壁の作り方が拙く、アルベリゴ・エバーニの直接FKで決勝ゴールを奪われてしまった。リベルタドーレス杯決勝もPK戦決着であり、11メートルの対決には自信を持っていたイギータにとっては、悔しい結末となった。
 
 それだけに、後輩には27年ぶりのリベンジも期待したが、夢は叶わず。しかし、すでにナシオナルの選手たちは次なる戦いに目を向けており、イギータもまた、古巣の次なる栄光に思いを馳せていることだろう。

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