2大会ぶり銅メダル、司令塔はMVP…。ヤングなでしこ指揮官がそれでも物足りなさを口にする理由

2016年12月07日 西森彰

成績面では、合格ラインを悠々とクリアしたが…。

アメリカとの3位決定戦を制して、大会を3位で終えたヤングなでしこ。ここからA代表に駆け上がる選手は……。(C) Getty Images

 ヨルダンでのU-17女子ワールドカップに続き、パプアニューギニアで開催されたU-20女子ワールドカップでも、年代別女子代表がメダルを獲得した。女子のU-20年代でのメダル獲得は、2012年の地元大会以来2度目のこと。6試合を戦って4勝2敗。スペイン戦を除く5試合では、相手チームをポゼッション率でも上回った。
 
 個人に目を移しても、MVPには「決勝を戦った北朝鮮やフランスにもいい選手がいたので驚いた。チームのみんなに感謝したい」という杉田妃和(INAC神戸レオネッサ)がU-17女子ワールドカップに続いて受賞。さらに、5ゴールを挙げた上野真実(愛媛FCレディース)が大会得点王に輝いた。
 
 大会で残した成績については、チームとしても、個人としても、合格ラインを悠々とクリアする結果と言えよう。それでも指揮官は、慎重にこの結果を分析する。
 
「私が想定している以上の力を発揮した選手はいませんでした。パスワークをはじめ、日本が世界のチームとまったく別のアプローチをして、現地の人にも喜んでもらったが、勝ち切れなかったのは事実」
 
 高倉麻子監督は、結果と内容に目を向けたうえで、こうチームを厳しく評価した。

次ページ再認識されたフィジカル差と決定力不足。

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