トランプ新大統領とサッカー界の「意外な」繋がり

2016年11月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

モナコの株を所有していた時期もあった“不動産王”。

サッカー以外にも野球やアメリカンフットボール、プロレスなどにも興味を示し、プロジェクトに参加してきた経験を持つトランプ。 (C) Getty Images

 アメリカ大統領選は11月8日に投開票が行なわれ、共和党のドナルド・トランプが勝利。来年1月20日から第45代アメリカ合衆国大統領に就任する。
 
 歯に衣着せぬ発言が話題となることも少なくないトランプだが、実はサッカーとの関わりも深い。
 
 高校時代にはサッカーに励んでいたというトランプは、1970年代にホテルやカジノの経営で巨万の富を築き、"不動産王"と呼ばれるようになってからも、ビジネスマンとしてサッカー界との関係を構築した。
 
 1991年には、自身が所有するビル「トランプタワー」で行なわれた1991-92シーズンのイングランドのランベローズカップ(現キャピタルワン・カップ)の抽選会に登場。
 
 全英に中継されたという抽選会に元チェルシーFWのジミー・グリーブスとともに出演し、アウェーチーム側のドローという大役を任されていたトランプは、「私はサッカーが大好きだ」と述べ、1994年の開催が決まっていたアメリカ・ワールドカップについても「楽しみだ」と語っていた。
 
 また、トランプは番組に出演するだけでなく、実際にサッカー界への投資を行なったことでも知られている。
 
 イタリア人実業家のアレッサンドロ・プロトが創業した不動産と金融を中心とした投資会社『プロト・グループ』とパートナーシップを結んだトランプは、2015年にコロンビアの首都メデジンにホテルを購入した際に同国の名門クラブ、アトレチコ・ナシオナル(今年のクラブワールドカップで来日予定)の買収に動いていたと現地メディア『エル・パイス』に報じられた。
 
 このニュースはナシオナルの広報を務めるラモン・ピニージャが「完全なる嘘だ」と否定したため、単なる噂話として終息したが、その後、アルゼンチンのサン・ロレンソの買収の話も浮上(サン・ロレンソの買収計画はトランプ本人がツイッターで否定している)するなど、ビリオネア(億万長者)であるトランプのサッカークラブ買収話は度々持ち上がってきた。
 
 さらにレアル・マドリーとポルトガル代表のエース、クリスチアーノ・ロナウドが2015年にニューヨークで購入した1850万ドル(約23億円)のマンションはトランプタワーだった。
 
 それがキッカケで交流ができたのだろうか。今年1月にホテル経営に興味を示すC・ロナウドがモナコで最高級ホテルをおよそ1億4000万ユーロ(約182億円)で買い付けた際、プロト・グループとともにポルトガル代表FWに出資したのが他ならぬトランプだった。
 
 また、詳細は明らかになっていないが、トランプはプロト・グループとともにフランスの古豪モナコのクラブ株式を所有もしている時期もあったという。
 
 

次ページメキシコ移民を「レイプ魔」と呼ぶ大統領下では3か国共催は夢物語。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事