35歳にして驚異の1試合5発! EL新記録を樹立した老いて益々盛んなビルバオのエース

2016年11月04日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ヘンク戦で改めて証明した駆け引きの巧さ。

ベルギーの強豪ヘンクを相手に3つのPKを含む5ゴールをマークしたアドゥリス。チャンスを確実に決めるなど、ベテランらしく勝負強さが際立った。(C)Getty Images

 11月3日に欧州各地で行なわれたヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第4節で、新たな得点記録が生まれた。偉大なレコードを打ち立てたのは、アスレティック・ビルバオのFW、アリツ・アドゥリス。ヘンクをホームに迎えた大一番で、大会最多の5ゴールをマークしたのだ(スコアは5-3)。

 前身のUEFAカップ時代に、当時リン・オスロ所属のエルダル・ハジメフメドビッチ(現ブルムンダル=ノルウェー3部)が予選ラウンドで6ゴールを記録(2003-04予選/NSIルナビク戦)しているが、そのUEFAカップを含め、EL本大会で1人で1試合に5得点をマークしたのは、アドゥリスが初めてだ。

 それまでは、現モナコのラダメル・ファルカオがポルト時代(10-11準決勝/ビジャレアル戦)、現パリ・サンジェルマンのエディンソン・カバーニがナポリ時代(12-13グループステージ4節/ドニプロ戦)に記録した4ゴールが最多だった。

 ちなみにチャンピオンズ・リーグ(チャンピオンズ・カップ時代を含む)のレコードは5ゴール。本大会に限ればバルセロナのリオネル・メッシ(11-12ラウンド・オブ16/レバークーゼン戦)をはじめ6人、予選ラウンドでは8人がマークしている。

 現在35歳のアドゥリスは機動力に優れるうえ、豊富な経験に裏打ちされたDFとの駆け引きの巧さに定評がある。それは絶妙なタイミングでスルーパスに飛び出し、4点目を決めたヘンク戦でも証明した通りだ。また、1㍍82㌢とFWとしては決して大柄ではないが、滞空時間の長い跳躍から繰り出すヘディングの強さも際立つ。

 リーガ・エスパニョーラでは、10節終了現在で得点ランク5位タイの5ゴール。開幕から2連敗とスタートダッシュに失敗したA・ビルバオの、その後の好調の原動力となっている。

 老いて益々盛んなアドゥリス。ベテランFWのさらなるゴールラッシュに期待がかかる。
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