岩崎だけじゃない!! 京都U-18が誇る昇格内定コンビが、クラブの未来を明るく照らす

2016年10月24日 森田将義

島村拓弥──局面打開が際立つ“無印良品”

数多の逸材を輩出してきた京都U-18が自信を持ってトップチームに送り込むのが、この麻田(左)と島村(右)のレフティーコンビだ。写真:森田将義

 高校年代No.1ストライカーの呼び声が高いFW岩崎悠人(京都橘高)を獲得した京都サンガ。とはいえ、来春に入団する高卒ルーキーは彼ひとりではない。
 
 10月23日、京都サンガU-18はJユースカップの初戦(2回戦)を戦った。2-0で勝利したそのジェフユナイテッド千葉U-18戦で異彩を放ったのが、先日クラブからトップ昇格が発表された俊英コンビだ。

【2017Jクラブ・新卒入団&昇格内定者一覧】
 
 最初に見せ場を作ったのは、バルセロナのリオネル・メッシとアンドレス・イニエスタを憧れの選手に挙げる左利きのMF、島村拓弥だ。最大の持ち味はサイドで見せるレパートリー豊富なドリブル。天性のスピードと予測不能なステップなど変幻自在な仕掛けで、敵DFに囲まれても軽やかにゴール前へ抜け出していく。小学校1年生の頃から継続中というトレードマークの坊主頭も相まって、存在感は人一倍。世代別の日本代表歴はないが、対戦相手のサポーターをも虜にする"無印良品"だ。
 
 チャンスを量産する一方で、ゴールに直結する仕事が少ないのがこれまでの課題だった。しかしこの日は21分にMF田中康介(3年)のパスから先制点を奪うと、84分にはカウンターから左サイドを独力で打破。一度は相手DFに阻まれたものの、こぼれ球を拾ったMF財前淳のパスをペナルティーエリア左で受けなおし、GKを冷静にかわしてダメ押しの2点目をマークした。
 
 試合後、元日本代表DFの森岡隆三監督は「仕事をして終われない所が課題だったけど、今日はきっちり2点取ってくれて、成長を感じる」と称賛。来季からチームメイトとなる岩崎はサイドMFでもプレー可能なため、ライバルとなる可能性があるが、十分に張り合えるだけの可能性を示した。
 

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