「パス」で貢献する守護神は? 欧州主要14クラブのGKをデータ診断

2016年10月23日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

1試合平均のパス本数はマンCのブラーボがトップ。

敵FWに囲まれた状態でもパスコースを探し出し、攻撃の起点として機能しているのがマンCのブラーボだ。 (C)Getty Images

 いまやGKにも水準以上の"足技"が求められる時代だ。ビルドアップの局面でどれだけ機能するか。その点を重視する指揮官も少なくない。では、欧州主要クラブのレギュラーGKで最もパスで貢献しているのは誰か――。
 
 フィーチャーしたのは、国内リーグにおける1試合平均のパス本数とパス成功率。志向するチームのスタイル次第で変わってくるデータながら、貢献度を探るひとつの指標にはなるはずだ。
 
 パス本数のトップは、1試合平均41.6本を記録したマンチェスター・シティのクラウディオ・ブラーボ。加入当初は出しどころに窮するシーンもうかがえたが、敵FWのプレッシングに晒されても落ち着いてボールを捌く様子はさすがの一言。10月19日のCLバルセロナ戦では痛恨のパスミスを犯したが、成功率は78.8%と高く、ジョゼップ・グアルディオラが志向するポゼッション・スタイルを後方から支えている。

 そのブラーボを成功率で上回り(83.6%)、パス本数も二番手の36.5本をマークしたのが、バルセロナのテア・シュテーゲンだ。やはりというべきか、バルセロナの新旧正GKが面目躍如たるパフォーマンスを示している。
 
 一方、パス成功率で最も優秀な数字をたたき出したのが、パリ・サンジェルマンのケビン・トラップで94.4%。ただ、パス本数自体が少なく、ビルドアップ時の貢献度という点ではブラーボやテア・シュテーゲンに遠く及ばないだろう。

■欧州主要14クラブのレギュラーGK 1試合平均のパス本数(パス成功率) 
クラウディオ・ブラーボ(マンチェスター・C):41.6本(78.8%)
マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(バルセロナ):36.5本(83.6%)
ジャンルイジ・ドンナルンマ(ミラン):30.9本(62.8%)
ロリス・カリウス(リバプール):28.7本(80.2%)
ユーゴ・ロリス(トッテナム): 28.5本(76.0%)
マヌエル・ノイアー(バイエルン):25.3本(86.4%)
ペトル・チェフ(アーセナル) :23.8本(50.5%)
ジャンルイジ・ブッフォン(ユベントス):22.4本(74.3%)
ケイラー・ナバス(R・マドリー) :21.5本(72.1%)
サミール・ハンダノビッチ(インテル):20.6本(69.7%)
ダビド・デ・ヘア(マンチェスター・U):20.0本(57.5%)
ケビン・トラップ(パリSG): 17.8本(94.4%)
ティボー・クルトワ(チェルシー):17.4本(61.9%)
ヤン・オブラク(A・マドリー) :15.1本(64.5%)
※データは2016年10月21日現在
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