【浦和】遠藤が「バスの中」で知った発表。G大阪との決戦2日前に語った対策は実行された

2016年10月04日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

チームが勝ち続けるなか訪れた、4試合ぶりの先発のチャンス。被決定機ゼロに抑えて、指揮官の期待に応える。

ユニホームを引っ張られながらもボールを離さない遠藤(6番)。粘り強く対応で、浦和の快勝劇を支えた。(C)SOCCER DIGEST

[J1・第2ステージ13節]
浦和レッズ 4-0 ガンバ大阪
2016年10月1日/埼玉スタジアム2002
 
 
 浦和の遠藤航が10月1日のG大阪戦で、リベロとしてリーグ4試合ぶりの先発復帰を果たし、4-0の無失点勝利に貢献した。好調なFW長沢駿を常に視界に入れつつ、2列目から飛び込んでくるアデミウソンや倉田秋らをケア。後半早々にアデミウソンが退場して数的優位に立ったこともあったとはいえ、優勝の行方を占う宿敵との直接対決を決定機ゼロに抑えてみせた。
 
 ここ最近の紅白戦では、遠藤が主力組のリベロでプレーする機会が多かった。それでも試合本番を迎えると、那須がリベロのスタメンとして起用されてきた。今回のG大阪戦の2日前も、遠藤は主力組で安定感のある守備を見せていた。
 
 すると、その練習後、遠藤はかなり具体的な"G大阪対策"を語っていたのだ。
 
「前回(第1ステージ/●0-1)はカウンターを狙っている相手の思惑にハマってしまった。ボールの動かし方に気を付けて、勝負に行く時にはスイッチを入れたい。ハッキリとした判断が大切になる。そのためにも、前線のふたり(長沢とアデミウソン)を、リスクを冒さずいかに抑えるかがポイントになる。
 
 球際では強く行くべきところで行くことが大切。もちろん、こういう順位(第2ステージの上位同士)での対戦なので、理想は抑え込むことだけれども、すべてが思うようにいくとは限らない。だから数的同数や不利になった際には、冷静に対応するように心掛けたい」
 
 G大阪をイメージしたシミュレーション。それが頭の中で、ほぼ完璧にできているようだった。
 
 そこで、快勝を収めたG大阪戦のあと、遠藤に「もしかして、この試合で先発することはペトロヴィッチ監督から事前に直接言われていたのでは? もしくは、なんとなく伝わっていたか、感じ取っていたのでは?」と質問してみた。
 
 遠藤は真っ先に否定した。
 
「いえ、(先発するかどうかは)まったく知りませんでした(笑)。これまでと変わりません。試合当日に埼玉スタジアムに向かうバスの中でサイトを見て、自分が先発することを知りました」

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