【柏】下平監督や選手が語る好調の要因。「武器になってきている」ものとは

2016年09月26日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「すごく普段のトレーニングの成果が出ている」(下平監督)

下平監督は、セットプレーに関して「ひとつの武器になってきている」と手応えを口にした。写真:田中研治

[J1第2ステージ13節]柏1-0甲府/9月25日/日立柏サッカー場
 
 64分、クリスティアーノの蹴ったCKの流れから、相手のクリアミスでこぼれたボールをディエゴ・オリヴェイラが左足で叩き込み決勝弾。甲府に勝利した柏は、リーグ戦5試合負けなしと好調だ。
 
その要因のひとつは、セットプレーだろう。甲府戦で勝負を分けたのも、CKの流れから。さらに、第2ステージ・9節の名古屋でD・オリヴェイラのヘディングでのゴールを皮切りに、直近のリーグ戦5試合で奪った10ゴールのうち、実に6ゴールがセットプレーによるものだ。
 
シーズン開幕で3試合連続での失点や、第1ステージの14節の横浜戦でセットプレーだけで3失点を喫するなど懸念材料に、その対応が挙げられていたチームだが、シーズン終盤にきて、その不安は消え、むしろセットプレーは攻撃面の強みに変わろうとしている。
 
 甲府戦はまさにそれを象徴する試合だった。
 
甲府の堅守に苦戦し、セットプレー以外でシュートチャンスを迎えたのは、ほとんどなかったと言っていい。流れの中からディフェンスを崩すことができなかったが、セットプレーでは幾度も決定機を迎えていた。
 
下平隆宏監督も、甲府戦後、手応えを口にした。
 
「セットプレーでしっかり得点ができたということに関しては、すごく普段のトレーニングの成果が出ていると思う。そのへんはひとつの武器になってきていると思います」
 
D・オリヴェイラや中谷進之介らをターゲットにして、クリスティアーノが蹴る高精度のボールを入れる、迫力溢れるセットプレーは、いまやチームにおいて確実に強力な武器になっている。
 
中谷が「最近、(セットプレーは)自分たちの良い部分で、それを続けていこうと話しています」と語るように、選手もそれを自負する。
 
 また、中谷はセットプレーでの得点機が増えたことについて、理由を語った。
 
「ひとつはクリス(ティアーノ)のボールが単純に良いことですね。そして、練習中から本番により近づけてできてるので、中に入ってくる迫力も出てきました。それが一番大きなところかなと思います」
 
第2ステージ優勝を導く、柏の新たな武器に注目したい。
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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