【セリエA】イグアインの穴は埋まった!? ナポリの新エースがゴールを量産中

2016年09月21日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ここ4試合で6ゴールの大当たりだ。

早くもチームにフィットしたミリク。今シーズンはここまで53分に1ゴールという高い得点率を記録している。(C)Getty Images

 4節を終えて3勝1分けと好調なナポリのCFアルカディウシュ・ミリクが、ゴールを量産中だ。
 
 ユベントスに引き抜かれたゴンサロ・イグアインの後釜としてアヤックスから加入したストライカーは、8月27日に開催されたセリエA2節のミラン戦で2ゴールを挙げると、9月13日のチャンピオンズ・リーグ(CL)でもディナモ・キエフを相手に2得点。
 
 さらに、その5日後のボローニャ戦(セリエA4節)でも途中出場ながら2点を奪い、公式戦ここ4試合で6ゴールの大当たりだ。
 
 加入当初は、
「スクデットを狙うナポリのレギュラーは務まらない」
「3200万ユーロ(約38億円)の移籍金は高過ぎる」
 といった厳しい意見も少なくなかった。
 
 昨シーズンのエールディビジで21得点を挙げたとはいえ、4大リーグでの実績に乏しく、ポーランド代表として出場したEURO2016でも決定力不足を露呈したからだ。
 
 実際、ミリクを獲得した後もナポリはストライカーの獲得に動き、インテルのマウロ・イカルディについてはオファーを何度も出していた。結局、さらなる補強は実現しなかったが……。
 
 そう考えると、開幕スタメンですらマノーロ・ガッビアディーニに譲ったミリクが、早くも結果を出しているのは、嬉しい誤算と言えるだろう。
 
 最大の特長は、動き出しの速さ。味方がボールを奪取すると、すぐに裏のスペースを狙うか、ポストプレーができる位置にポジションを取るため、縦への素早い攻撃が特徴的なナポリのサッカーには打ってつけだ。
 
 186センチと特別大柄なわけではないものの、打点の高いヘッドも大きな武器だ。事実、6点のうち3つは頭で奪っている。パンチ力のある左足のシュートも魅力で、ボローニャ戦では強烈なミドルを叩き込んだ。
 
 守備意識も高く、前線からの積極的なプレスでマウリツィオ・サッリ監督の要求に応えている。この点の貢献度では、前任のイグアインを大きく上回る。
 
 シュート精度には改善の余地があるとはいえ、まだ22歳と若く伸びしろは十分にある。
 
 真価が問われるのは、強豪との対戦だろう。9月28日のCL(2節)ではポルトガル王者のベンフィカ戦、さらに10月のリーグ戦では、覇権を争うローマ(8節)、ユベントス(11節)との直接対決が控えている。
 
 CLでの躍進、そして27年ぶりのスクデット獲得は、この新エースの肩に掛かっていると言っていいだろう。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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