【検証】カミンスキーのPK献上は妥当なジャッジ? 磐田の選手は猛抗議も判定は覆らず…

2016年09月18日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

PK判定について聞かれた名波監督は「言うことはないです」。

映像や写真で見る限り、たしかにカミンスキーの右足が鈴木の左足にヒット。松尾主審はPKの判定を下した。(C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1第2ステージ12節]
鹿島アントラーズ 3-0 ジュビロ磐田
9月17日/県立カシマサッカースタジアム

"問題"のシーンは73分に起きた。
 
 柴崎のスルーパスに抜け出した鈴木が、ペナルティエリア内で磐田GKのカミンスキーと1対1になる。鈴木はシュートを選択せず、抜きにかかろうとしたところをカミンスキーに倒されると、松尾一主審はPKのジャッジ。カミンスキーにはイエローカードが提示された。
 
 この判定に磐田の選手たちは納得がいかず、数人が抗議するが、判定は覆らなかった。
 
 スローで映像を見返すと、たしかにカミンスキーの伸ばした右足が、鈴木の左足のつま先に当たっている。これでバランスを崩した鈴木は倒れこみ、シュートを打てなかった。わずかな"接触"だったかもしれないが、それを松尾主審は見逃さなかったと言えるだろう。
 
 PKの判定について聞かれた磐田の名波監督は「言うことはないです」。当事者の鈴木も「そのへんは、すみません。(判定は)審判に任せているので」とコメントを避けた。鹿島の石井監督は、「磐田に気の毒なところもあったが」と相手チームを慮る一方、「(鈴木)優磨の動き出しがあったから、というところもある」と語った。
 
 ちなみに、これまではペナルティエリア内での決定機阻止は一発レッドだったが、3月の競技規則の改正により、反則の程度に応じて警告処分になることが決定。今回のカミンスキーのイエローカードは、第2ステージから適用されているこの新ルールによるものだった。

取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
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