【川崎】風間監督も絶賛した“右ストッパー・田坂”。カープの優勝にあやかって輝く⁉

2016年09月11日 本田健介(サッカーダイジェスト)

CBに抜擢された田坂は、攻守で本職以上と言えるパフォーマンスを見せた。

右ストッパーとして躍動した田坂。勝利に貢献した。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第2ステージ11節]川崎3-1福岡/9月10日/等々力陸上競技場

【川崎3-1福岡PHOTO】谷口、中村、大久保の3ゴールで川崎が首位を守る

 テクニシャンで攻撃に変化を加える存在――。2013-14シーズンにはブンデスリーガのボーフムで10番も身に着けた田坂に対して抱く印象は、大なり小なり近いものがあるだろう。
 
 だが、第2ステージ初先発を飾った福岡戦では通常とは大きく異なるポジションに身を置いていた。試合前の記念撮影を終え、田坂が向かった先は最終ラインだったのだ。
 
 務めたのは3バックの右。不慣れな位置に違和感を覚えながら、しかし田坂は本職以上とも言えるパフォーマンスを披露した。
 
 風間監督は試合後、「素晴らしい働きをしてくれました。田坂を後ろに置く理由は守備だけでなく、一番は攻撃。一週間くらいかもう少し前にここをやってほしいと話しましたが、しっかり取り組んでくれました。そこを自分の楽しむ場所にしてくれました。そういう気持ちがあるといろんな場所に行っても余裕が出てくるはず。今日も前へ仕掛けても素晴らしかったです」と称賛する。
 
 例えば、21分のシーン。ボールを持った田坂は目の前のDFをドリブルで抜いて進行、パスを中央へ送ると、ボールは中村を経由して左サイドの車屋のもとへ。この時、ゴール前には小林、大久保が陣取っていた。結局、車屋のクロスミスで決定機とはならなかったが、人数をかけた迫力のある攻撃となった。
 
 また、40分に相手の左ウイングバックの亀川が仕掛けてきたシーンでは、ズシンと音が出るようなハードなチャージで相手のバランスを崩し、見事にボールを回収して見せた。
 
「ボールに結構触れましたし、後ろから作っていく楽しさはありました」
 
 田坂本人も新境地への手ごたえを語る。

次ページ快勝の裏にはふたつの大きな収穫が。

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