映画「U-31」公開記念! 映画原作者にして20年来のジェフサポ綱本将也氏とユース出身の34歳・佐藤勇人選手による、“レジェンド”対談。

2016年09月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

原作には若き日の佐藤勇人選手も出てくる!?

ジェフ千葉が製作に全面協力した映画『U-31』の公開(8月27日~)を記念してお送りする対談企画。最終回となる第5弾には、いよいよ映画原作者の綱本将也氏と、ジェフ千葉のレジェンド、佐藤勇人選手が登場。お互いに聞きたいこと、伝えたいことがたくさんあったようで、話は弾んだ。千葉愛に溢れる対談となった。


――佐藤選手は原作、映画ともにご覧になったと聞いています。
 
佐藤 ジェフを題材にしていて、親近感もあり、U-31ということで自分に重なる部分もありました。凄く楽しみながら見させてもらいました。
 
綱本 原作では勇人選手をモチーフにした人物がいるんですが、気付きました?
 
佐藤 え!?
 
綱本 映画には出て来ないんですが、主人公の河野がポジションを奪われる相手、佐海昌人という選手がいるんです。背番号も(佐藤勇人が当時付けていた)14なんです。
 
佐藤 あー! そうなんですね! 
 
綱本 一応、当時の髪型に合わせているんです。後ろ髪が長かったり。
 
佐藤 映画でも7番が写ると自分じゃないかなとチェックはしていたんですが(笑)。確かに髪型が似ていますね。全然気付かなかったです。自分のなかでは7番という先入観が強かったので。他にも当時の選手をモチーフにしている人物はいるんですか?
 
綱本 一応(キャプテンの)笠原選手は中西(永輔)さん、戸澤選手は阿部(勇樹)選手、西前という選手は林丈充選手をイメージしました。
 
佐藤 面白いです(笑)
 
綱本 一番名前が似ているのが、勇人選手をイメージした佐海選手なんですよ(笑)
 
佐藤 うれしいですね。あとで写メを撮っておきます(笑)
 
――綱本さんが原作で伝えたかったこととは?
 
綱本 僕は世代的にアトランタ世代なんです。それで、漫画をスタートさせた時が調度、日韓ワールドカップの開催時期で、その時にアトランタ五輪で脚光を浴びた城(彰二)選手や前園(真聖)選手らの姿を見る機会が少なくなっていたんです。
 
当時のスター選手たちが今、どうしているんだろうと、そういう選手が再び日本代表に戻ってきたら格好良いなという気持ちから連載を始めました。僕は当時、29歳でアルバイトをしながら執筆をしていたんです。自分も崖っぷちの状況で、当時の担当編集者の方も異動などで、苦しい立場にいたんです。そこでこの作品をやろうという話になりました。
 
――この作品では選手の裏側も描かれています。
 
佐藤 あるクラブをモチーフにして描かれているのは、サッカー漫画としてめずらしいと思うんです。エンブレムなども出てきますし。登場人物たちの年齢は今の自分と近いので、感じるものがありました。(主人公の河野は)一度移籍をして、古巣に戻ってくるんですが、自分も(2008年から)2年、京都に移籍して再びジェフに戻って来たので、辿った道は同じだなと。妻からも似ているねと言われました(笑)。
 
主人公も古巣に戻ってきた時には葛藤があったと思うんです。周りからどう思われているんだろうという不安を抱えていたはずです。自分もリアルにその気持ちを持っていました。ジェフがJ2に落ちてから、チームに戻ったというのがあったので。心境は似ていました。なので、自然と見入っちゃいましたね。「分かるよその気持ち」みたいな(笑)
 
綱本 原作を書いた当時(2002~04年に連載)は勇人選手がそういう道を歩むと想像していなかったので、不思議ですよ。僕はあらゆるサッカー選手のなかで勇人選手を一番見ているので。
 
佐藤 お住まいは?
 
綱本 浅草なんですよ。
 
佐藤 それでジェフファンになったんですか?
 
綱本 高校が千葉だったんです。Jリーグができた時に東京にクラブはなく、それでどこを応援しようかなと思った時にジェフかなと。99年くらいに観客が少ない、確かガンバ戦だったかな。延長オウンゴールで勝った試合があって。雨が降っていてお客さんがすごく少なかったんです。その試合を観に行って、勝って、来週からも自分が来なくちゃこのチームはなくなっちゃうんじゃないかと思って。それから毎週見に行くようになりました。アウェーも全部行きましたよ。
 
――綱本さんが感じる佐藤選手の魅力は?
 
綱本 やっぱり僕らの中では、ごめんない、ここはあえて言いますが、勇人が上がって来て、ボールが勇人のところに行かなくても、みんな勇人の応援歌を歌うんですよ。あれが出ているほど好調なんです。その応援歌があまり出ない時はチーム自体も好調じゃない。やっぱり佐藤勇人という選手が活躍してくれないと始まらないんです。みんな好きなんです。元気がないとこっちも困るという。
 
佐藤 そう言ってもらえるとありがたいですね。
 
綱本 今、勇人と言ってしまいましたが、普段もスタンドから「勇人ー!」と叫んでますからね。なのでこの場ではどう呼んで良いのか困っています(笑)。10数年間、"勇人"と呼び続けているので(笑)
 
佐藤 試合前、試合中、試合後と、サポーターの方からの声は聞こえるので本当にありがたいです。
 
綱本 熱心なサポーターの方は多いので。

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