【日本代表】宇佐美の記憶に残る最終予選とは? 未知の舞台への強い想い

2016年08月31日 本田健介(サッカーダイジェスト)

記憶に残っているのはベンチで見た2012年のオマーン戦。

小雨が降るなか練習に励んだ宇佐美。時差ぼけは「まだある」と話す。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 今夏にアウクスブルクへ移籍し、8月27日の開幕戦には82分から出場を果たした。ブンデスリーガのピッチに立つのは、2012-13シーズンのホッフェンハイム時代から4シーズンぶりだ。しかし、その余韻に浸る間もなく28日には帰国。時差ぼけは「まだある」と話しながらも、連日、元気な姿でメニューをこなしている。
 
 ワールドカップ・アジア最終予選の初戦UAE戦を目前に控えたチームの雰囲気は「今までよりもピリピリしている。監督もそうですし、チーム全体もピりついている感じです」と話す。ただ「普段通りにやっているところは普段通りにやっているので、メリハリのある空気だと思います」と付け加える。

  ワールドカップ最終予選は、2012年のアウェーでのオマーン戦をベンチで経験したが、ピッチに立ったことはない。出場すれば、初の舞台となる。未知数な部分は多いが、それでも気負いはない。
 
「ホームとアウェーでやるのも場所によって違うと思いますし、日本でやる時も多少なりともプレッシャーはあると思うので、どちらでやるにしても難しくなるはずです。でも、その難しさを自分自身、経験したいですし、チームとしても経験することでプラスになると思います」
 
「(ベンチ入りしたのは)20歳くらい、オマーンとやった時で、場所もオマーンだったかな。岡ちゃん(岡崎)が最後に点を取って、ギリギリで勝った試合で、ベンチで見ていて最終予選の重苦しさを感じていました。そういう厳しい戦いに慣れるために海外に出たと言うのはあります。そういう意味ではどういう空気感でプレーできるか楽しみです」
 
 自身の日本代表での立ち位置は「貢献していかなくてはいけない立場。前はどちらかというと経験をさせてもらっていた。でも今は、貢献してチームを勝たせなくてはいけない。それはスタートからにせよ、途中からにせよ、やらなくてはいけないプレーとして定まっている」と確かな口調で答える。
 
 今回の最終予選で結果を残し、新エースとして名乗りを上げられるか。宇佐美の初めての挑戦が始まる。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
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