【日本代表】自身初の最終予選に臨む森重。心の準備をするうえで“頼れる存在”は?

2016年08月30日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「良い緊張感がありますね。そう簡単にいくものではないと心の準備はしている」

雨のなかトレーニングをこなす森重。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 2015年のアジアカップ準々決勝で日本はUAEにPK戦で敗れている。当時CBとしてスタメン出場した森重のプレーをサッカーダイジェストWEBの「寸評・採点」で振り返ると、以下の内容だった。
 
DF
森重真人
採点 5
[寸評]怪我の影響か、最後までどこかフワッとしていた。7分に先制されたシーンでは、スピード豊かなマブフートにあっさり独走を許している。
 
 要するに、この日の森重は低調なパフォーマンスに終始したのだ。本人にとっても、UAE戦の失点は苦い記憶になっている。
 
「(あの失点は)集中力の問題だったのかなと思います。だから今度は声を掛け合いながら、しっかりやらないといけない。最終ラインはもちろん、ボランチともコミュニケーションを取りながらやらないと。この前のキリンカップ(ボスニア戦)でも失点しましたが、守備の修正については映像を観て、頭に入れて、しっかりと準備をしているつもり。あとはチームでどうするかですね」
 
 UAEで警戒すべき選手は、オーストラリアで対戦した時も手を焼いた7番(マブフート)と10番(O・アブドゥラフマン)だという。
 
「7番はスピードがありますし、10番が持った時の前線の動き出しはいいものがある。そこは対応しないといけない。ボランチを含め10番が持った時に誰が潰しにいくのか、そういうところをチームとして詰めていきたいですね」
 
 守るうえでの最大のポイントは、「裏のスペースのケア」だ。
 
「最近の試合の失点、この前のUAE戦の失点も裏のスペースを突かれているので、そこを上手く修正したい」
 
 「準備する時間があまりなかで連係を高めていきたい」とも言った森重にとって、ワールドカップのアジア最終予選は初の舞台になる。
 
「良い緊張感がありますね。そう簡単にいくものではないと心の準備はしている。なにかしらアクシデントは起こるかもしれないというのは、過去の大会を見てもそうですよね。レフェリーだったり、そういうところにも心の準備をして臨みたい」
 
 そこで、記者は質問を投げた。「心の準備をするうえで、久しぶりに代表活動で集まった武藤(現マインツ/元FC東京)、太田(現フィテッセ/元FC東京)、丸山の"FC東京勢"は大きいのでは?」と。すると、森重は笑みを浮かべ、リラックスした表情で次のように答えた。
 
「そうですね。賑やかだし、代表で(太田)宏介やよっち(武藤)と会えることが嬉しい。そこで近況報告だったり、実際に彼らのプレーを見て刺激をもらえる。FC東京で一緒にやってきた仲間であり、ライバルでもあります」

 確かな緊張感に包まれる最終予選を戦ううえで、このタイミングで終結した〝FC東京勢"は森重にとって大きな心の支えになるだろう。
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