W杯最終予選に臨む日本代表メンバーの近況レポート|欧州組編

2016年08月29日 山口裕平・サッカーダイジェストWeb編集部

FW――不可欠な存在の岡崎、怪我がちの武藤はいきなり得点。

昨シーズン同様、岡崎は精力的な動きで攻守に多大な貢献を果たしている。 (C) Getty Images

 ロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のUAE戦(9月1日)、タイ戦(同6日)に臨む日本代表メンバー24名は現在、決戦に向けての調整に余念がない。
 
 ここでは、シーズン開幕を迎えたばかりの欧州から舞い戻った選手たちの直近のパフォーマンスを振り返る。招集されながらも怪我で離脱した長友佑都(インテル)を除いた13選手の近況はいかなるものか!?
 
――◇――◇――
 
FW
岡崎慎司(レスター/イングランド)
今季プレミアリーグ成績:3試合出場(169分)・0得点
 
 開幕戦はベンチスタートだったものの、2節のアーセナル戦からはスタメンに復帰。チームのハイプレッシャーを牽引する必要不可欠な存在となっている。
 
 3節のスウォンジー戦ではミドルシュートから相手ゴールに迫り、ペナルティーエリア内で単独突破からPKを奪取するなど積極性を見せ、80分に交代する際にはスタンドのファンから拍手喝采を浴び、ラニエリ監督からも「シンジにとって、レスターに来てからベストなゲームだった」と絶賛された。
 
 UAE戦は9月1日とタイトな日程となるが、コンディションは整っているだけに問題なく臨めるだろう。
 
FW
本田 圭佑(ミラン/イタリア)
今季セリエA成績:なし
 
 6月の代表戦前に痛めた左膝はすでに完治。しかし、ミランのプレシーズンではバックアッパー扱いで散発的な出場に終始し、実際にセリエA開幕後は2試合連続で出番なしに終わった。モンテッラ新監督からの評価は、お世辞にも高いとは言えない。
 
 極めてプロ意識の高い選手であり、コンディション維持には細心の注意を払っているはずだが、公式戦出場は5月21日のコッパ・イタリア決勝が最後。その意味では、試合勘に小さくない不安を抱える。
 
FW
原口 元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
今季ブンデスリーガ成績:1試合出場(90分)・0得点
 
 リーグ開幕1か月前に始まったヨーロッパリーグ3回戦では、2試合で17分間しか出場がなかったが、DFBカップ1回戦で右MFとして先発出場を果たすと、フライブルクとの開幕戦では左MFとしてフル出場した。
 
 サイドから積極的に1対1を仕掛けてチーム2位タイとなる3本のシュートを放ち、2度の決定機を作り出した。
 
 ゴールこそならなかったものの、自身の縦パスが先制点に繋がり、アディショナルタイムにもペナルティーエリア手前からシュートを放つと、こぼれ球から決勝点が生まれた。
 
FW
武藤 嘉紀(マインツ/ドイツ)
今季ブンデスリーガ成績:1試合出場(9分)・1得点
 
 ドルトムントとの開幕戦では、81分からFWとしてピッチに入り、2点ビハインドのアディショナルタイムに、右サイドからのクロスを頭で合わせて1ゴールを記録。チームは敗れたものの、短い時間で結果を残したことで、レギュラー獲りへのアピールに成功した。
 
 リーグ開幕に先駆けて行なわれたDFBカップ1回戦では、軽傷でメンバーから外れていたが、プレシーズンでも、やはり軽傷によって全体練習から外れることがあり、現段階でコンディションはまだ上がり切っていないようだ。
 
FW
宇佐美 貴史(アウクスブルク/ドイツ)
今季ブンデスリーガ成績:1試合出場(8分)・0得点
 
 DFBカップ1回戦ではベンチ入りしながらも出番がなかったが、ヴォルフスブルクとの開幕戦では、2点ビハインドの82分に左MFとしてピッチに入り、アウクスブルクでの公式戦デビューを果たした。
 
 劣勢の展開とあってボールタッチは5回と限られ、一度だけクロスを放つもDFに阻まれ、シュートを放つこともできなかった。
 
 さらに終了間際には相手FKで壁に入るも、弾丸シュートで足元を抜かれ2点目を許してしまった。

次ページMF――清武は新天地で信頼を得て、香川、長谷部もフル出場。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事