フランクフルトで直撃取材。代表キャプテンの長谷部が語るアジア最終予選突破へのポイント

2016年08月25日 ミムラユウスケ

「アジア予選での経験値は、監督より僕たちのほうが高い」

フランクフルトで取材に応じてくれた長谷部。最終予選は「覚悟を持って臨まないと足をすくわれる恐れがあります」。写真:桃園丈生

 ロシア・ワールドカップのアジア最終予選がいよいよ9月1日に開幕する。日本はまずホーム(埼玉スタジアム2002)でUAEと、その5日後にアウェーでタイと戦う。他にイラク、オーストラリア、サウジアラビアと同居したグループBで日本が自動的に出場権を獲得できる2位以内を確保するためには、いずれも落とせない試合だ。
 
 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下でも頼れるキャプテンとしてチームを牽引している長谷部誠は、最終予選突破へのポイントをどう考えているのか。フランクフルトで本人を直撃した。
(『サッカーダイジェスト』2016年9月8日号より一部転載)
 
【日本代表PHOTO】アジア最終予選へ向けたメンバー24人
 
──ハリルホジッチ監督は選手たちにいろいろと指示を出す一方で、臨機応変さも求めていますが、選手間で戸惑いみたいなものはありませんか?
 
「いわゆる"使い分け"は、確かに日本人選手が苦手としていることかもしれません。『これをやれ』と言われたほうが上手くやれる部分もあります。でも、ワールドカップのアジア予選という独特の舞台での経験値は、ハリルホジッチ監督より僕たちのほうが高い。
 
『ピッチの上でプレーするのは君たちだ』と監督が言うように、指示を待つばかりではいけません。選手たちがピッチで勝負どころをいかに見極められるか。そこが重要です」
 
──監督と選手間のコミュニケーションに問題はありませんか?
 
「一緒にやって行こうという体制はすでにできています。監督の考えに対し、『こうしたほうがいいのでは?』と意見する選手もいます。良い関係を築けているので、ここからさらに結束は強まると思います」
 
──最終予選を勝ち抜くためのポイントは?
 
「やはりスタートダッシュが大事。9月の2試合(UAE戦とタイ戦)で勝点6を獲ることは絶対条件です。ヨーロッパでプレーする選手たちはシーズンが始まったばかりでコンディションが上がりきっていないかもしれません。それに、(欧州とは違って)蒸し暑い日本とタイでの試合になるので、覚悟を持って臨まないと足をすくわれる恐れがあります」
 

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