「ブラジル戦とは全く違う。親善試合というより…」ブラジル人記者が感じた森保Jの充実と不足。遠藤か佐野か。上田の控えは誰か

2025年11月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

2試合を通してのMVPを挙げるとしたら堂安

日本代表は年内ラストマッチのボリビア戦を終え、円陣を組んだ。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

 森保ジャパンは11月、ガーナとボリビアをホームに招き、国際親善試合を行なった。先月にはブラジルに3-2で逆転勝利し、王国初撃破を果たしたなか、今月の初戦は2-0、2戦目は3-0。見事に連勝を3に伸ばし、2025年を締め括った。

 来年はワールドカップイヤーだ。北中米で「最高の景色」を見るべく強化を進める森保ジャパンにとって、今回の2試合はどのような意味を持ったのか。チームや個々の選手にどのような変化が見られたのか。

 サンパウロとオンラインで繋ぎ、屈指の日本通で知られるブラジル人ジャーナリスト、チアゴ・ボンテンポ氏に話を訊いた。

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――直近のガーナ戦とボリビア戦は、チアゴさんの目にはどのように映りましたか?

「ブラジル戦とは全く違う感じでしたね。ブラジル戦はワールドカップ本番のような試合として戦いましたが、今回の2試合は親善試合というよりトレーニングのようでした。ガーナはワールドカップ出場を決めていますが、ほとんどの主力選手が来ていませんでしたし、時差ボケもあったでしょう。

 一方で日本はもっと前から準備をしていて、その差が試合にも影響しました。試合前の予想よりも難しくない、楽な試合だったと言えます。例えば、この2試合では早川(友基)がゴールを守りましたが、ビッグセーブをする必要はほとんどありませんでした。特にボリビア戦では、相手の枠内シュートは1本もありませんでした。ですから、試合のクオリティという点での価値を語るのは、少し難しいかもしれません。もちろん、勝利は自信に繋がるので大事なことですが」

――2試合を通して、最も印象に残った選手、MVPを1人挙げるとしたら?

「うーん...難しいですね。1試合だけで見ると、ガーナ戦では個人的に佐野海舟が1番目立った選手でした。ですが、彼は次のボリビア戦には出場しませんでした。ボリビア戦では、中村敬斗が最も活躍したと思いますが、1試合目ではそれほど目立っていませんでした。両方の試合で良く活躍した選手を選ぶなら、堂安律だと思います。彼は2試合とも良いパフォーマンスを見せてくれました」

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