ポグバやイグアインの移籍金はクレイジー!かつてないほどの大金が飛び交う今夏市場に識者たちが苦言

2016年08月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「小切手を見ると恐ろしさを覚える」(ヴェンゲル)

ヨーロッパ・サッカー界の移籍市場はマネーゲーム化が進み、選手の移籍金は異常に膨れ上がっている。その狂った状況にヴェンゲルら現場の人間が口を開いた。 (C) Getty Images

 8月9日、マンチェスター・ユナイテッドはユベントスからポール・ポグバを獲得したことを正式発表。サッカー界の新レコードとなる1億500万ユーロ(約126億円)という移籍金は、大きな波紋を呼んでいる。
 
 また、7月26日には、ゴンサロ・イグアインがナポリからユベントスに9000万ユーロ(約108億円)というイタリア・サッカー史上最高額で移るなど、移籍マーケットのマネーゲーム化は進むばかりだ。
 
 取引額が高騰している移籍市場の現状に対して、アーセナルの指揮官アーセン・ヴェンゲルは「完全に狂っている」と苦言。さらにアントニオ・コンテらも歯止めのかからない移籍に対してコメントを残している。
 
 そんな指揮官たちの声をまとめて紹介しよう。
 
――◆―――◆――
 
アーセン・ヴェンゲル(アーセナル監督)
「選手がサインする小切手を見ると恐ろしさを感じるよ。完全にクレイジーだ。普通の生活と比較すれば、間違いなくおかしい。しかし、これがプレミアリーグの現状だってことは理解しているつもりだ」
 
トーマス・トゥヘル(ドルトムント監督)
「今の移籍市場は狂っていて、選手の価格は我々では制御不能な状態に陥っている。不健全だというのが私の考えだ」
 
アントニオ・コンテ(チェルシー監督)
「我々はクレイジーな移籍市場を目の当たりにしている。1億ユーロや9500万ユーロといった金が飛び交っているのは信じられないね。最も重要なのは獲得した選手を自分のサッカー哲学に適応させることだ」
 
マッシミリアーノ・アッレグリ(ユベントス監督)
「選手の価値を決めるのは私ではない。移籍市場だ」
 
ユルゲン・クロップ(リバプール監督)
「1億ポンド(約140億円)の選手を連れて来て、その選手が負傷してしまうと、すべて台無しになってしまう。最高の選手が欲しいとは思うが、成功するためにはグループを作り上げることが重要だ。私は金を使うなら、チームを作るために使うよ。バルセロナだってそうしてきたんだ」
 

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