【リオ五輪】初戦2ゴールを演出した数少ない光明。「南野―大島」のホットラインを活用せよ

2016年08月06日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「僚太くんは僕の欲しいところでボールをくれる。個人的にすごくやりやすい」(南野)

初戦で大島からのアシストで1ゴールをマークした南野。大島とのコンビネーションにも大きな手応えを得ているようだ。写真:JMPA/小倉直樹

 実に鮮やかな連係だった。左サイドの中島翔哉が中央の興梠慎三へパスを送ると、興梠はダイレクトで中盤の大島僚太へリターン。その後、最終ラインのギャップに入り込んだ南野拓実にスルーパスが通り、南野は冷静にGKの股下を通して同点ゴールを挙げた。
 
 1得点目のPK獲得のシーンも、ペナルティエリア内に侵入した大島から南野へとパスが渡り、ファウルを誘発したものだった。"想定外"の打ち合いになった試合において、「南野―大島」のホットラインは数少ない光明に挙げられるだろう。南野は背番号8を纏う小さなゲームメーカーに絶対の信頼を置く。
 
「僚太くんは僕の欲しいところでボールをくれる。僕のポジショニングも常に見てくれているので、個人的にすごくやりやすいです」
 
 もっとも、得点シーン以外に大島からパスを受けてフィニッシュに持ち込んだ場面がなかったのもまた事実だ。本人もそれは自覚しているようで、「ゴールを取れたことは良かった」としつつも、すぐに反省の弁が口を突いた。
 
「僚太くんから良いパスが来た時に、自分がそこでどうゴールにつなげるかというところでは、物足りないものを感じています。特に後半は、マッチアップする相手に引っかけられることが多かった。良い距離間でボールを動かせている時に、ペナルティエリア内に侵入していくための工夫が少なかったと思うので、そこは改善していなかいといけない」
 

次ページ「反省しつつ、自信を持つべきところは自信を持って臨みたい」(大島)

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