【リオ五輪】開始35秒で五輪代表初ゴールを決めた興梠。浅野との2トップに「距離感が良くなった」と好感触

2016年07月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

チームへの融合に少なからず不安はあったが、試合後は「自分としては収穫しかない」と手応え。

練習試合で早速、結果を出した興梠。「今後は収めるのは重要視しているところ」と課題も見据えた。

 リオデジャネイロ五輪に出場するサッカー男子日本代表が7月27日(日本時間28日)、直前合宿地のブラジル北東部アラカジュで同国4部セルジッペと練習試合を行ない、1-1で引き分けた。
 
 4-4-2の陣形で2トップに入ったオーバーエージ(以下OA)の興梠慎三が、開始35秒で先制点。同じOA枠の藤春広輝と塩谷司と一緒に先発した初実戦で、いきなりチームに得点をもたらした。
 
 中盤で遠藤航のパスを受けた中島翔哉が、ワンタッチで最終ラインの裏へパスを出す。これに反応した興梠が抜け出し、GKと1対1になると右足でチップキック。倒れ込むGKの上に浮かせて、五輪代表初ゴールを決めた。初の対外試合で若手に難なく合わせ「オフサイドにならないよう、遅めに走り込んだ」と冷静に見極めての得点だった。
 
 ただ、本人が「得点の時間帯が早すぎて難しくなった」と話したように、その後は劣勢が続く。4部とはいえ、身体能力に優れたブラジル人に押し込まれていく。45分の同点弾を浴びた場面も、興梠が派手に倒されながらファウルを取られず、足が止まったところを突かれた形だった。
 
 出場は前半の45分間だけ。浅野拓磨との2トップには「距離感が良くなった」と好感触だった。練習では1トップ、1.5列目に浅野が下がる形を試したが「拓磨がサイドや裏に流れるタイプなので、横にいるほうがやりやすかった。今日で、いけるなと思った」と納得。本大会に向けて「動きがかぶった部分を修正したり、(サイドハーフの中島)翔哉や(南野)拓実を、もっと使えるようになれれば」と明確な課題を口にした。
 
 まだ連係は手探り状態だが、全体としても「思ったより後ろがボールを回してくれたので、休む時間があった」と感じた。手倉森監督が築き上げてきた、ボールを奪ってから縦に速く攻めるサッカーを「奪ったら常に動きださないといけないと思っていたし、それが続けば一気に疲れる」と少なからず心配していたが「実際は休む時間を作ってもらえたし、自分としては収穫しかない」と言った。

次ページ30日のブラジル戦でのテーマはポストワーク。「もっと身体を張ってキープできれば…」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事