元日本代表監督のジーコ氏が主宰するチャリティーマッチ「Zico All-Star Game For Peace HIROSHIMA 80 Years」が、７月27日にエディオンピースウイング広島で開催された。

　ロナウジーニョ氏、セードルフ氏、マイコン氏、アウダイール氏、クアレスマ氏...平和を強く願うジーコ氏の思いに賛同したスーパースターが被爆地・広島に集結。ワールドレジェンズとして、ジーコ氏が率いるジャパンレジェンズと対戦し、３－１で勝利した。

　もっとも、敗れはしたがジャパンも存分に見せ場を作った。特に、宮本恒靖氏、中澤佑二氏、内田篤人氏と共に４バックを形成した坪井慶介氏は、果敢に攻撃参加してパワフルなパフォーマンスを披露。ビッグチャンスを迎えれば、最前線での猛プレスでも１万5128人が入ったスタンドを沸かせた。
 

「もうちょっとで（ボールを）取れそうだったんですけどね。（相手が）上手かったです。もちろん、運動量やスピードはお互いに落ちてますけど、向こうの選手たちの懐の深さ、行ったら取れないのは、やっぱ上手いなと思いながら。楽しかったですね」

　そう振り返った坪井氏に「対戦できて１番嬉しかった選手は誰ですか？」と訊くと、やはりと言うべきか、この日最も大きな声援を集めたロナウジーニョ氏の名が挙がった。

　坪井氏はジーコジャパン時代の2006年、ドイツ・ワールドカップで当時ブラジル代表の要だったロナウジーニョ氏とマッチアップ。その際は、１－４で大敗を喫しており、セレソンの英雄は因縁の相手でもある。

「やっぱロナウジーニョですね。ブラジルにワールドカップでやられてますから。（今回対戦できて）嬉しかったです。あとはロビー（浦和レッズでチームメイトだったポンテ氏の愛称）とできたのはやっぱり嬉しかったですね。ロビーとはホテルからずっと会話してて。『あんまり走るな』と（牽制していました）」

　ちなみに、宮本氏によれば、現役指揮官さながらに熱く指示を飛ばしていたジーコ氏は、シュートを外した坪井氏に対して「明日７時からシュートトレーニングや！」と愛の鞭を振るったという。

　そういった意味でも、45歳の元日本代表DFは久々に復活したジーコジャパンの中で、確かな存在感を発揮したと言えそうだ。

取材・文●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

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