【磐田×川崎】夏の珍事!? 磐田の術中にハマった川崎が「オフサイド12回」を記録

2016年07月18日

「こっち側からしたら、裏行けちゃうなという感じだった」と語る小林悠。

川崎の攻撃を上手く封じ込めた磐田。大井(3番)らの強気なラインコントロールが光った。 (C)J.LEAGUE PHOTOS

 オフサイドを告げる笛が鳴るたび、「またか」という空気がヤマハスタジアムを包み込んだ。
 
 第2ステージ4節の磐田対川崎戦、1-1の引き分けに終わったが、注目すべきはオフサイドの数。川崎は実に12回ものオフサイドにかかっている。前半6回、後半6回。際どい場面もあったが、一方で明らかに飛び出している形もあり、90分を通して何度も繰り返された。
 
 4試合連続ゴールを叩き込んだ小林悠は、その原因についてこう振り返る。
 
「結構、相手のディフェンスラインが高くて、しかも3枚だった。こっち側からしたら、裏行けちゃうなという感じだった。それがオフサイドにかかった原因じゃないかなと思う。もう少し気を付けて抜け出せれば、一気にチャンスになる場面も多かった。試合中に修正できれば良かったんですけどね」
 
 トップ下で出場を続ける大塚翔平は、磐田のある狙いを感じ取ったという。それは「裏を狙う選手を捨てる」というものだった
 
「磐田は、裏に走る選手を捨てている感じで、間(に入れるパス)を狙っている感じがした。あと1本のところだったけど、パスが長くなったりして上手くいかなかった」
 
 結果的に川崎は、相手の術中にまんまとハマる形となった。磐田の3バックは、左が森下俊、中央が大井健太郎、右がパパドプーロス。試合後、名波浩監督は3人の働きに言及し、「健太郎、パパ、俊が、勇気を持って高い位置を保ってくれた」と高く評価している。
 
 実際、磐田は大井を中心に最終ラインを高く設定。後半は疲労も重なり陣形が間延びし始めたが、それでも最終ラインは一定の高さを保ち、自陣にこもる時間を回避した。
 
 

次ページ名波監督が3バックの完成度について触れ、「CB陣の頭の順応性が高い」と称賛。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事