「ずっと憧れ。大好きなのは父です」「ボロボロになるまでやりたい」水沼宏太が目ざし続ける100点満点。会ってみたい人の答えはかなり予想外

2025年06月20日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「夢はちょっと叶えられてるのかな…誇らしく思っています」

50分間のインタビューで熱い想いを明かした水沼。チャレンジャー精神は何歳になっても変わらない。写真:滝川敏之

 水沼宏太は2025年1月、横浜F・マリノスからオーストラリアのニューカッスル・ジェッツに移籍した。35歳になる直前、プロ18年目にして初の海外挑戦だった。

 元日本代表MF水沼貴史氏の長男である水沼は、父が偉大な足跡を残したマリノスでプロキャリアをスタート。それ以来、栃木SC、サガン鳥栖、FC東京、セレッソ大阪と渡り歩き、2020年から再びトリコロールを着て戦っていた。

 母国を離れ、異国で何を感じたのか。海外での1シーズン目を終えた今、さすらいの元気印にじっくり話を訊いた(第7回/全7回)。

【#1】急にではない。ずっとあった。水沼宏太が詳細に明かした豪州移籍の背景「やっと来たな」「ルーマニアでの経験を基にとにかく――」

【#4】「ただいるだけじゃ喋れるようにはならない」目から鱗!34歳で海を渡った水沼宏太のアタッキング精神。前後で明確な変化「かぶれてんじゃん俺!(笑)」

【#5】「すぐイアン・ソープが浮かびました。ヒュー・ジャックマンは…」水沼宏太が深堀る"豪州事情"。最も有名な日本人は?サッカー、野球の立ち位置は?

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 宏太少年にとっての憧れの選手は、時代とともに変わっていた。ただ一方で、全てを超越した軸は、今日に至るまで全く変わらない。

「小学校時代はフォワードをやっていたのでラウル(・ゴンサレス)が好きでした。ああいう意外性のあるシュートを決めたりする姿に憧れていました。僕は別にスピードやパワーで勝負してなくて、意表を突くみたいなプレーが好きだったので、ラウルが好きでしたね。その後にポジションが変わって、(パベル・)ネドベドが好きになったり、クロスを上げるようになったら(デイビッド・)ベッカムがめっちゃ好きになりました。時代と自分のポジションによって憧れだった選手がいますね。

 でもやっぱり、ずっと憧れというか、大好きなのは父です。小さい頃から憧れていた存在は、父が1番かなと思います。身近にそういう存在がいるのは大きいですね。色々なプレッシャーもありましたけど、別にそれで嫌になることもなかったし、『一緒に有名になりたい』という夢を持ってここまで来ました。その夢はちょっと叶えられてるのかな…誇らしく思っています」

 では業界を問わず、人生で1度は会ってみたい人は誰なのか。返ってきたのは、正直かなり予想外の答えだった。

「自分の人生において、会ってみたい人たちは本当にたくさんいるんですけど、それを差し引いて、僕、嵐が好きなんですよ。嵐のメンバーに会ってみたいです。来年ライブをやって活動を終えるんですよね。『ライブ行きたいなあ』というのは、この前そのニュースを見て思いました。5人みんな好きです。『もう1人(6人目)になりたいぐらい』の気持ちです。曲は全体的に結構好きですよ。流していたら大体口ずさみます」

 ちなみにこのインタビューの後、少し調べてみたところ、水沼は嵐が活動休止を発表した2019年1月27日にSNSを更新し、「嵐の活動休止は、、、非常につらい。。一度でいいからライブ行きたい」とコメント。さらに「#曲ほぼわかる」とも伝えていた。紛れもなく、サッカー界きっての"アラシック"だ。

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