【川崎】大久保嘉人「俺はどんどん周りに言うよ。金も稼げるんだから」発言の真意

2016年07月14日

「俺がボールを持った時、みんなポジションに付いているから、相手の陣形が崩れない」

新潟戦に1トップで出場した大久保。中村不在のなかチャンスメーカーの比重を強めたが、「チームが勝つためなら、やりますよ」と語る。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 劇的な勝利の後も、大久保嘉人はいつものように辛辣だった。そして「俺はどんどん周りに言うよ、金も稼げるんだから」の発言が飛び出すのである。
 
 第2ステージ3節、川崎対新潟戦に1トップで先発したストライカーは、まず攻撃陣について言及した。
 
「なんか型にハマっている。俺がボールを持った時、みんなポジションに付いているから、相手の陣形が崩れない」
 
 前節の名古屋戦に負傷した中村憲剛が不在のなか、この日はゴールに専念するのではなく、チャンスメーカーとしての比重を強めた。それは決して本意ではないと大久保は言う。
 
「そうしないと厳しい。最後に点を取ったのも、俺が(後ろに)引いてから始まった。そのスペースに誰かが入ってくれればいいですけど、見た感じでは誰もいないから……」
 
 単なるエゴイスティックなストライカーでないのは、代表戦や他クラブでの試合で証明している。「チームが勝つためならやりますよ」とチャンスメイクに回るなど、フォア・ザ・チームの姿勢も打ち出した。
 
「別にチームが勝つためなら、やりますよ。それは自分の判断。チームが勝つためにはそうしないとね。ずっと前に張っていても、多分、ボールは来ない。だから自分が引いて、ボールを引き出してやっていた」
 
 大久保が手厳しく注文を付けたのは、トップ下に入った大塚翔平のプレーだった。新潟に2点目を決められた直後、大久保は大塚に対して様々な要求をしたという。
 
「俺の近くでいろんなことをしてくれと。アイツは引いて(パスを)受けるだけだから、前に飛び出してDFを引き付ける動きなどがなかった。引いて落として、それで終わり。逆サイドに行って、またそれをやってだから、何も起きない。俺に2、3人が付いているから、その付近でうろちょろしてくれないとパスを出せない」
 

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