「拓実君はやっぱ、すごいですね」海外で戦うサムライの言語事情。奥川雅也は何語が話せる?印象的なのは同僚たちの姿「人生をめっちゃ楽しんでる」【直撃インタビュー】

2025年05月29日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「英語は喋れないですけど、聞き取りはできるようになりました」

ザルツブルクで共闘した南野(左)。奥川より2学年上の先輩だ。(C)Getty Images

 今年1月、奥川雅也が京都サンガF.C.に戻ってきた。30歳を前にして10年ぶりの復帰である。

 奥川はプロ1年目の2015年にサンガから、レッドブル・ザルツブルクに活躍の場を移して以降、オーストリアとドイツを転戦。リーフェリング、マッテルスブルク、ホルシュタイン・キール、ビーレフェルト、アウグスブルク、ハンブルクと計7つの海外クラブを渡り歩いた。

 発見、歓喜、挫折、怪我――。様々な経験を経て、プロキャリアの原点で再出発する29歳は、異国で何を感じ、そして今何を思うのか。インタビューで胸の内に迫った(第4回/全6回)。

【#1】「自分自身が1番びっくりしました」奥川雅也も驚いた京都復帰。なぜ海外挑戦に区切り?この10年で何が変わった?

【#2】「あの衝撃は日本ではそうそう経験できない」奥川雅也が語る"既に怪物だった"ハーランド。ブンデスで8Gを挙げながら…2年連続降格も回想

【#3】奥川雅也にじっくり訊く。最も衝撃を受けた選手は?"古都のネイマール"の愛称どう思う?ブンデス2戦目のDFがとんでもなかった「こんな選手いるんや!」

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 海外挑戦。それはピッチ上はもちろん、ピッチ外でも相当なタフさが求められる。まずそもそも、日本語が通じない。

 異文化に適応するためには、ある程度の言語習得が求められるなか、奥川は「自信を持っては言えないですけど…ドイツ語と日本語が話せます」と言語事情を明かした。

「ドイツ語のレベルは全然高くないです。当時、週2回とかで2年ぐらいしか勉強していないので、ペラペラ喋れって言われたら全然喋れないですが、サッカー用語やチームメイトの日常会話は大丈夫でした。オーストリアもドイツ語です。ちょっと訛りのあるドイツ語なんですけど、そこまで変わらないですね。英語は喋れないですけど、聞き取りはできるようになりましたね。

 ザルツブルグが特にそうなんですけど、みんなアフリカやフランスから来て、ドイツ語が全く喋れない選手ばっかりだったので、『みんなで勉強してドイツ語を喋ろう』みたいな感じでした。だけど基本、フランス語や英語が飛び交っていたので、自然と英語の聞き取りはできるようになったのかなと思います」
 
 ザルツブルク時代のチームメイトには、南野拓実(現モナコ)もいた。2学年上の頼れる先輩は、スピーキングに長けていたようだ。

「拓実君、ドイツ語も英語もすごいですよ。一緒にドイツ語の授業を受けていて、書きとかの文法のテストは僕の方が良かったんですけど、喋るってなると拓実君はやっぱ、すごいですね。あの人はすごかったですね」

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