奥川雅也にじっくり訊く。最も衝撃を受けた選手は?“古都のネイマール”の愛称どう思う?ブンデス2戦目の対峙相手がとんでもなかった「こんな選手いるんや!」【直撃インタビュー】

2025年05月28日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

18歳の落ち着きじゃなかった超逸材「こいつ、ちょっとやばいな」

10年に渡って海外でプレーした奥川。数々の世界的名手と対峙した。(C)Getty Images

 今年1月、奥川雅也が京都サンガF.C.に戻ってきた。30歳を前にして10年ぶりの復帰である。

 奥川はプロ1年目の2015年にサンガから、レッドブル・ザルツブルクに活躍の場を移して以降、オーストリアとドイツを転戦。リーフェリング、マッテルスブルク、ホルシュタイン・キール、ビーレフェルト、アウグスブルク、ハンブルクと計7つの海外クラブを渡り歩いた。

 発見、歓喜、挫折、怪我――。様々な経験を経て、プロキャリアの原点で再出発する29歳は、異国で何を感じ、そして今何を思うのか。インタビューで胸の内に迫った(第3回/全6回)。

【#1】「自分自身が1番びっくりしました」奥川雅也も驚いた京都復帰。なぜ海外挑戦に区切り?この10年で何が変わった?

【#2】「あの衝撃は日本ではそうそう経験できない」奥川雅也が語る"既に怪物だった"ハーランド。ブンデスで8Gを挙げながら…2年連続降格も回想

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 スピード溢れるドリブル、左右両足から放たれる正確なキック――。セレソンのエースと似た特長を持つことから、奥川はいつの日からか「古都のネイマール」と称されるようになった。本人はこの愛称をどう思っているのだろうか。

「愛称が付いた当時は正直、めちゃくちゃ嬉しかったですね。ネイマールにはお世話になったというか、ずっと映像を見て練習していたので、自分がプロになれた要因の選手です。なんでその愛称が付いたのかは分からないですけど(笑)。でも海外に出て、そういった部分を意識しなくなって、今になって『ちょっと恥ずかしいな』というのはありますね(笑)」
 
 確かに、弊社発行のJリーグ選手名鑑でのアンケートにおいて、奥川は「好きな海外の選手」はネイマールと答えている。そして同時に、「対戦して最も衝撃を受けた選手」にはフローリアン・ヴィルツを挙げている。レバークーゼンの超逸材のインパクトは相当強烈だったようだ。

「初めてレバークーゼンと試合した時、ヴィルツはまだ19歳とか18歳だったんですよ。その時もゴリゴリしたフィディカル的な選手じゃなかったので、『めっちゃ細い選手おるな』と思って。でも、僕らは結構プレスをかけるチームだったんですけど、4人ぐらいで囲んでも一切焦りを見せず、平然とプレーしながらドリブルで抜いていったり、パスしたりっていう。

 18歳の落ち着きじゃなかったですね。見てて『うわ!こいつ、ちょっとやばいな』と。これだけ大柄な選手が周りにいるドイツで、4人に囲まれても一切顔色を変えずにプレーして、それが全てゴールに直結するようなプレーだったので、『この選手すごいな』と思いました」

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