「自分自身が1番びっくりしました」奥川雅也も驚いた京都復帰。なぜ海外挑戦に区切り?この10年で何が変わった?【直撃インタビュー】

2025年05月26日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

やはり、サンガへの想いは相当強い

10年ぶりにサンガに復帰した奥川。海外挑戦を経て一回りも二回りも成長した。写真:滝川敏之

 今年1月、奥川雅也が京都サンガF.C.に戻ってきた。30歳を前にして10年ぶりの復帰である。

 奥川はプロ1年目の2015年にサンガから、レッドブル・ザルツブルクに活躍の場を移して以降、オーストリアとドイツを転戦。リーフェリング、マッテルスブルク、ホルシュタイン・キール、ビーレフェルト、アウクスブルク、ハンブルクと計7つの海外クラブを渡り歩いた。

 発見、歓喜、挫折、怪我――。様々な経験を経て、プロキャリアの原点で再出発する29歳は、異国で何を感じ、そして今何を思うのか。インタビューで胸の内に迫った(第1回/全6回)。

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 サンガ復帰直前の出場状況を見てみると、「欠場」の2文字が並んでいる。奥川はアウグスブルクでの2024-25シーズンは怪我により、公式戦の出場はゼロ。欧州のトップチームで最後にプレーしたのは、ローンでハンブルクに所属していた2023-24シーズンのドイツ2部最終節の1つ前、2024年5月10日まで遡る。

「去年1年間、怪我で中々試合に絡めなかったので、ちょっと試合の感覚も鈍りつつあって…これだけ長く試合に出られないのは初めてでした」

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 自分はこの先どうすべきか。頭を悩ませていた時に、古巣であり、プロキャリアの原点からオファーが届いた。

「正直、どうしようか迷っていた部分が多かった1年でした。『来シーズン、チームを変えて、もう1回自分のプレーを取り戻さないといけないな』と考えていたなかで、急にサンガからオファーが来たんです。運と縁がタイミング良く重なり、今回の移籍に繋がりました。

 最初はヨーロッパでのプレーを優先に考えていましたが、日本に帰って自分が成長できる部分はいっぱいありますし、色々考えて、色んな人の意見も聞いて、もう1回サンガで自分を鍛え直すじゃないですけど、初めてプロになった時の気持ちを取り戻さないといけないなと思い、サンガに決めました」

 やはり、サンガへの想いは相当強い。

「帰国した際は毎回、サンガスタジアムや西京極で試合を見ていましたし、ドイツにいる時もサンガの試合を見れる時は見ていました。結果を気にしながら過ごしていたなかで、こんなに早くというか、このタイミングで帰ってこれるとは思っていなかったので、自分自身が1番びっくりしました。やっぱり、『自分が育ったところでもう1度サッカーしたい』とずっと思っていたので、それが叶って嬉しいです」

次ページ背番号は以前の在籍時と同じ29番。ただ即決ではなく…

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