交代時に悔しい表情も…3試合ぶり先発の福森晃斗が完封勝利に貢献。「攻撃でしか活きない選手」が身体を張って守った【横浜FC】

2025年05月19日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「正直、90分、やりたい気持ちは強かった」

湘南戦で久々に先発した福森。気持ちのこもったプレーで1-0の勝利に貢献した。写真:福冨倖希

 途中交代の際、どこか悔しそうだった。87分、福森晃斗がベンチに下がる。

 横浜FCは5月17日、J1第17節で湘南と敵地で対戦。ルキアンのPKで先制し、これが決勝点となり、1-0で勝利した。

 福森は3試合ぶりのスタメンだった。3バックの左。33分には自慢の左足で魅せる。狙いすましたFK。山﨑浩介がヘッドで合わせてネットを揺らすが、オフサイドの判定で得点は認められなかった。53分のFKは直接狙う。枠には飛ばなかったものの、可能性を十分に感じさせる一撃だった。

「オフサイドになりましたけど、セットプレーも感触も良かったですし、狙った直接FKも、あとボール1、2個分だった。フィーリングも良くて、そこに関して言えば、違いを少しは出せたのかなと思います」

 セットプレー以外でも好パスを連発した福森は、タイムアップの笛はピッチの上で聞けなかった。「交代の時、ちょっと悔しそうに見えましたが?」と訊けば、福森は否定しない。「正直、90分、やりたい気持ちは強かった」と明かしてくれた。

 12節・京都戦の敗戦からチームは3連敗。直後の16節・福岡戦(1-0)で、開幕から先発で出続けていた福森はベンチスタートに。3バックの顔触れはンドカ・ボニフェイス、伊藤槙人、山﨑浩介で、続く延期分の14節・川崎戦(1-2)も変わらなかった。

 3連敗は、いずれの試合も複数失点を喫した。そこで守備陣のテコ入れがなされたのかもしれない。「自分はどちらかというと、ディフェンスの選手ですけど、攻撃で違いを作る選手だと思っています」という福森が先発から外れた。
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 そうした背景もあり、湘南戦は期するものがあったのではないか。「自分は攻撃でしか活きない選手」とうそぶく背番号5は、随所に身体を張ったディフェンスを見せ、いくつものピンチを未然に潰す。気持ちのこもったプレーで完封勝利に貢献した。

「ゼロで抑えられたのも良かった」と安堵する福森だが、満足したわけではない。「球際で行くところだったり、リスク管理はもっと意識して、そっちにも考えをもっていかなければいけない」と気を引き締める。

 自分がいない3バックを「堅いと思います」とリスペクトしつつ、福森自身もさらなる向上に意欲を燃やしている。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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