終盤の81分に途中出場の杉山怜央が起死回生の同点弾
今季から高知で指揮を執る秋田監督。若手を育てながら、しぶとく勝ち切るスタイルを志向する。写真:元川悦子
今季にJ3初参戦の栃木シティが開幕から快進撃を見せ、5月17日時点で暫定首位に立っている。もう1つの初参入クラブである高知ユナイテッドSCも同9位と大健闘。その新顔チームを率いるのが、元日本代表DFの秋田豊監督だ。
秋田監督はご存じの通り、鹿島アントラーズで第一次黄金期を築き、1998年フランス大会、2002年の日韓大会と、二度のワールドカップに出場したレジェンド。2007年の引退後は京都サンガF.C.、FC町田ゼルビア、いわてグルージャ盛岡で指揮を執った。
いわて時代の2021年にはJ3で2位に導いてJ2昇格を果たし、直後に同クラブの社長に就任。23~24年にかけては現場から離れ、経営に専念していた。
その秋田監督が再び現場復帰し、四国の地に赴いたということで、チーム作りの行方が注目されていたが、17日に行なわれたアウェーのザスパ群馬戦ではその一端が見て取れた。
この日の高知は開幕時から採用している3-1-4-2でスタート。開始早々の2分に相手GKのミスから左ウイングバックの水野颯太が先制点を挙げ、好発進を見せる。しかし、19分に群馬の左CKの流れから加賀美登生に同点弾を叩き込まれてしまった。
この加賀美は秋田監督がいわて時代に指導していた教え子。「前節も点を取っているし、自信を持っていることがスカウティングでも分かっていたので、何とか防ぎたかった」と指揮官は悔しがっていた。
秋田監督はご存じの通り、鹿島アントラーズで第一次黄金期を築き、1998年フランス大会、2002年の日韓大会と、二度のワールドカップに出場したレジェンド。2007年の引退後は京都サンガF.C.、FC町田ゼルビア、いわてグルージャ盛岡で指揮を執った。
いわて時代の2021年にはJ3で2位に導いてJ2昇格を果たし、直後に同クラブの社長に就任。23~24年にかけては現場から離れ、経営に専念していた。
その秋田監督が再び現場復帰し、四国の地に赴いたということで、チーム作りの行方が注目されていたが、17日に行なわれたアウェーのザスパ群馬戦ではその一端が見て取れた。
この日の高知は開幕時から採用している3-1-4-2でスタート。開始早々の2分に相手GKのミスから左ウイングバックの水野颯太が先制点を挙げ、好発進を見せる。しかし、19分に群馬の左CKの流れから加賀美登生に同点弾を叩き込まれてしまった。
この加賀美は秋田監督がいわて時代に指導していた教え子。「前節も点を取っているし、自信を持っていることがスカウティングでも分かっていたので、何とか防ぎたかった」と指揮官は悔しがっていた。
1-1で後半に突入すると、49分にカウンターから群馬に逆転を許した。内容的にも押し込まれ、耐え忍ぶ展開を強いられたが、高知は守備のハードワークと驚異の粘りを発揮。終盤の81分に途中出場の杉山怜央が起死回生の同点ゴールを決め、2-2に持ち込むことに成功したのだ。
「一番嬉しかったのは、失点を終了間際にしなかったこと。それは大きな進歩。負けているところで1点を返したことも自信につながる。団子状態での1ポイントは非常に大きい」と秋田監督も力を込めたが、劣勢を耐え抜いた選手たちのタフさは大いに目を引いた。
今季の高知はプロ契約がわずかに5人。その1人が現時点で10ゴールをマークし、J3得点ランキングでトップに立っている小林心。その彼もレンタカーショップで働きながらプレーしているというのだ。
「JFL時代は週3回だったのが、今季から週2回・4時間勤務になりました。練習が午前中にあって、今年から強度も上がったので、メチャクチャきついですけど、トレーナーさんにうまくケアをしてもらいながら、何とかやっています。
正直、序盤で二桁得点というのはまったく想像していなかったですけど、厳しい環境のなかでも自分が点を取ることで、JFLでやっているフォワードの希望になれると思う。大学卒業してプロの道に行けなかったとしても、2~3年でJの舞台で活躍できる可能性があることの証明にもなるのかなと。最後まで諦めずにやり続けることが大事だと思います」と、流通経済大学出身で、下から這い上がってきた24歳の点取り屋はギラギラ感を押し出した。
【画像】小野伸二や中村憲剛らレジェンドたちが選定した「J歴代ベスト11」を一挙公開!
「一番嬉しかったのは、失点を終了間際にしなかったこと。それは大きな進歩。負けているところで1点を返したことも自信につながる。団子状態での1ポイントは非常に大きい」と秋田監督も力を込めたが、劣勢を耐え抜いた選手たちのタフさは大いに目を引いた。
今季の高知はプロ契約がわずかに5人。その1人が現時点で10ゴールをマークし、J3得点ランキングでトップに立っている小林心。その彼もレンタカーショップで働きながらプレーしているというのだ。
「JFL時代は週3回だったのが、今季から週2回・4時間勤務になりました。練習が午前中にあって、今年から強度も上がったので、メチャクチャきついですけど、トレーナーさんにうまくケアをしてもらいながら、何とかやっています。
正直、序盤で二桁得点というのはまったく想像していなかったですけど、厳しい環境のなかでも自分が点を取ることで、JFLでやっているフォワードの希望になれると思う。大学卒業してプロの道に行けなかったとしても、2~3年でJの舞台で活躍できる可能性があることの証明にもなるのかなと。最後まで諦めずにやり続けることが大事だと思います」と、流通経済大学出身で、下から這い上がってきた24歳の点取り屋はギラギラ感を押し出した。
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