事情通が選ぶ「インテルの歴代最高助っ人TOP10」 トリプレッタをもたらした戦士たちを抑えてトップに立ったのは…

2025年05月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

45年ぶりのCL優勝をもたらすゴールを決めたエースもランクイン

左からロナウド、サネッティ、ミリート、エトー。(C) Alberto LINGRIA,Getty Images

 セリエA最盛期に強烈なインパクトを放った「セブン・シスターズ」(ユベントス、ミラン、インテル、ローマ、ラツィオ、フィオレンティーナ、パルマ)を対象に、1975年以降のそれぞれの歴代外国籍タレントを、各クラブの事情通に独自のものさしで評価、順位付けしてもらった。

スカイ・イタリアのマッテオ・バルザーギ記者が選出したインテルの歴代最高助っ人TOP10は――。

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 FCインテルナツィオナーレというクラブ名に違わず、インテルは1908年の設立時から外国人選手に広く門戸を開き、受け容れてきた。過去50年もその例外ではない。その中で最も記憶に残る10人を挙げていこう。

 最初に来るのは「フェノーメノ」ことロナウド以外にはいない。低迷期にあったインテルを改めて国際舞台に飛躍させただけでなく、今まで誰も見たことのないようなプレーでサン・シーロ、そして世界を唖然とさせた。爆発的なスピードと繊細きわまりないボールコントロール、華麗でクイックな身のこなし、そして正確きわまりないシュート。それらすべてをひとつのプレーの中で表現するロナウドを止められる者は、本当に誰ひとりいなかった。あの悲劇的な怪我によってキャリアに不可逆的なブレーキがかかるまでは。

 そのロナウドの時代から2010年の「トリプレッタ」まで、20年間にわたってインテルのシンボルとしてピッチ上で汗をかき続けたのがサネッティ。最も苦い敗北から歓喜溢れる勝利まで、すべてを経験した偉大なキャプテンである。オランダトリオやマラドーナが猛威を振るっていた時代に先頭に立ってインテルを率い、89年の記録的なスクデットとバロンドールを勝ち取ったマテウスも、ひとつの時代を代表するリーダーだった。

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 4位から7位まではトリプレッタをもたらした戦士たちが並ぶ。

 まさにその年にやって来て、モウリーニョの下で45年ぶりのCL優勝をもたらすゴールを決めたミリート。イブラヒモビッチと入れ替わりでバルセロナから移籍し、前年のスペインに続いて今度はイタリアでトリプレッタに立ち合ったエトー。そのパワーとスピードで右サイドを蹂躙し続け、マンチーニ、モウリーニョ両監督の下で4度のスクデットを勝ち取ったマイコン。そして、R・マドリーから移籍金ゼロでやって来てからの10年間、サネッティの片腕としてその類稀なるインテリジェンスで中盤を支えたカンビアッソだ。

 8位は、20年代に入って二度のスクデットを勝ち取った現在のインテルのシンボルであるラウタロ。9位のアドリアーノは、加入直後にR・マドリーとの親善試合で決めた左足の直接FKで度肝を抜き、ロナウドの後継者として期待されながら、持てるタレントの半分も発揮できないままキャリアを終えた。

 体格、パワー、テクニック、決定力、すべてを備えていたが、自らのキャリアに集中することができなかった。イブラヒモビッチは、決してインテリスタから愛されているとは言えないが、ユベントスからやって来て3度のスクデットを勝ち取り、エトー+5000万ユーロと引き換えにバルセロナに移籍して、ミリート、スナイデル、T・モッタ、ルッシオを獲得する原資をもたらした。モラッティ時代における最大のビジネスだった。

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