「ずっと悩んでいた」田川亨介が鹿島移籍後初ゴール。陰での努力を知っていた鈴木優磨も「食いしばってやっていた」と感心

2025年05月04日 渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

昨季途中加入も怪我に苦しむ

3試合連続でスタメン出場の田川。町田戦ではゴールを決め、自身の価値を証明した。写真:永島裕基

[J1第14節]鹿島 1-0 町田/5月3日/県立カシマサッカースタジアム

 鹿島は5月3日、J1第14節で町田と対戦。39分に田川亨介が決めたゴールを守り切り、1-0で勝利を収めた。

 華麗なパスワークから生まれたゴールだった。

 自陣からチャヴリッチが持ち運んだカウンターで、鈴木優磨、安西幸輝を経由して、安西のグラウンダーのクロスに走り込んだ田川が左足で合わせた。

 普段は陽気なストライカーだが、試合後、田川は鹿島加入後の初得点の喜びを噛みしめるように、ゆっくりと胸中を明かした。

「去年から怪我とかで本当にずっと苦しい時間を過ごしてきました。今年もなかなか取れなくて悩む時期というか、ずっと悩んでいたのですが、この1ゴールがすごく自分の中でも特別で、これからさらに波に乗っていけるようにしたい」

 昨年の夏にスコットランドのハーツから加入した背番号11は、怪我もあってここまでは無得点。さらに、今季加入したレオ・セアラが10試合で8得点とゴールを量産するなど、出場時間は限られていた。
【動画】華麗なパスワークから田川亨介‼ 町田戦の決勝弾
 それでも、腐らずに努力を続けたことが大きかった。

「献身性というか、守備でどんどんアプローチをかけて、自分で汗水かいて、それが報われる時が来ると、自分の家族や周りの人たちから言われ続けてました。(献身性が)ないとダメだと自分も感じていたので、それが実って良かった」

 得点シーンに絡んだ鈴木もチームメイトの初ゴールを喜んだ。

「彼(田川)自身も非常に苦しんでる姿を僕も見てきました。それでも、食いしばって練習から前向きにチームのためにやっていたので、(すぐにゴールが)取れるんじゃないかなと思っていました。改めて能力の高い選手ですし、結果を残してくれてチームにとっても良い刺激になる」

 鹿島は11節の岡山戦(○1-0)から、名古屋戦(○1-0)、横浜FC戦(○3-0)、そしてこの日の町田戦に勝ち切って4連勝。田川の活躍がさらにチームに勢いをもたらしそうだ。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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