【担当記者の目】リオ五輪最終メンバー18人の最適解は? スタメン11人を占う

2016年07月02日 小田智史(サッカーダイジェスト)

興梠と久保の“ダブルエース体制”で臨むはず。

最終メンバー18人の予想ベスト布陣。オーバーエイジ3人を落とし込み、「柔軟性を割り切り」を体現する。

 7月1日、リオ五輪に臨む最終メンバー18人が発表された。「アンダー23世代の強みとしてある、まとまりを発揮できる、調和のとれたメンバー」と評す精鋭たちを率い、手倉森誠監督はどのような采配を見せるのか。ここまでの実績や予想される戦術などを踏まえ、一足先に本大会での基本布陣を予想した。
 
 手倉森監督は「(本大会では)間違いなく全員がピッチに立つ」と明言。これまでコンセプトとしてきた「柔軟性と割り切り」「メリハリ」を踏まえても、対戦相手に応じた組み合わせをチョイスするものと思われるが、ここではいわゆる"ベストメンバー"を挙げていく。
 
 攻撃陣から見ていくと、FWのスタメンはオーバーエイジの興梠とU-23世代のエース久保で堅い。「慎三と一緒に戦いたい」と指揮官がラブコールを送った興梠は、「ポストプレーも、裏へ抜け出すプレーも、引いた相手に対しても、カウンター攻撃にも適応できる。間違いなく攻撃のバリエーションを増やせる選手」。攻撃の軸として期待されており、世代を超えて、久保と"ダブルエース体制"で臨むはずだ。
 
 手倉森監督はメンバー発表会見で、「日本代表の強みは速さだと思う」と話した。「押し込まれて守らなくてはいけない大会になるだろうなと6割がた思っている」なかで、切り札となるのがスピードスターの浅野。その特性を考えても、相手の運動量が落ちる試合終盤にスーパーサブとして投入するのが効果的だろう。
 
 中盤は欧州組の南野と、南アフリカ戦で2ゴールを挙げて復活を印象付けた中島をサイドハーフに配置。岡山に移籍以降、守備で大きな成長を見せる矢島は、ゲームを落ち着かせたい局面での投入か。ボランチはキャプテンの遠藤と大島で間違いない。基本は「ボール奪取に優れた攻守のスイッチ役+テクニシャン」のセットがベースになると目されるが、例えば中盤の守備力を高めたい場合は、遠藤と井手口を組ませる場合もあるかもしれない。

次ページ最終ラインはOAの塩谷と藤春を軸に、植田、復活した室屋と続く。

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