【リオ五輪】中島翔哉が語るオリンピック必勝法。「“そこ”に頼りすぎてもダメ」

2016年07月01日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「個人で勝負しないのは違う」

リオ五輪代表に選ばれた中島。「サッカーを楽しみたい」と意気込みを語っていた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 メンバー発表当日の中島は、その喜びを訊かれても表情を崩さない。いつもと変わらぬ淡々とした口調で次のようにコメントしていた。
 
「メンバーに選ばれて嬉しいですし、責任もある。楽しんでサッカーをしたいと思います。発表前も特に緊張はなくて、普通でしたね、たぶん。良いプレーをして、勝ち続けて、メダルを獲りたいです」
 
 中島にとって「楽しむ」というのはいわゆる常套句。ただ、勝つだけでは意味がない。楽しんで勝たないと意味がないというのが、このテクニシャンのモットーなのだ。
 
 しかし、決して独り善がりのプレーを好んでいるわけではない。今回のリオ五輪を勝ち抜くうえでも、中島はチームワークが重要だと言っていた。
 
「日本の組織力、チームとしてのまとまりを出せれば、勝てるチャンスが膨らむ。個人としては攻撃面で違いを出して、毎試合ゴール、アシストだったり、そういうプレーをやらないといけないです。やっぱり組織がないと日本は勝てない。チーム力というか、そういうものは絶対に必要。オーバーエイジの選手と話し合うことも大事です。ピッチで要求しあえば、良さも分かってもらえるはずです」
 
 協調性を重視しているからこそ、背番号へのこだわりも特にない。FC東京には北京五輪で10番を付けた梶山、ロンドン五輪で同じく10番を付けた東がいるが、「背番号は手倉森監督が決めることですし、どの番号でも活躍しないとダメ。常に活躍できる選手にならないとダメだと思います」
 
 ただ、中島はチームワークだけで勝てるとは考えていない。理想は、個と組織の融合だ。
 
「組織力に頼りすぎて、個人で勝負しないのは違う。やはり、その両方を出していけたらと思う。開催地のブラジルはサッカー大国なので楽しみ。観客もいいプレーをすれば盛り上がってくれると思う。過酷な環境だけど、それに打ち勝っていきたい」
 
 

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