今も両膝にはがっちりとテーピング
名古屋のゴールマウスを守るシュミット。“余裕あるビッグセーブ”も「僕の中では精一杯(笑)」。(C)J.LEAGUE
開幕6戦勝ちなしの状況から、ルヴァンカップを含めれば公式戦で3連勝。にわかに復調の兆しを見せ始めた名古屋グランパスだが、その要因に守護神の復帰が関係していないといえば嘘になる。
6試合14失点のち、2試合1失点。シュミット・ダニエルの神通力はチームに自信をもたらし、仲間たちに本来の力を発揮させているかのようだ。「一番良いのはやっぱり"チームを勝たせられるキーパー"で、自分の特徴がなんであろうと、最終的にそこが達成できてないと意味がない」。現在は師弟関係にある楢﨑正剛GKコーチと同じ志を持つ男のプレーは実に雄弁で、有言実行の凄みを感じさせる。
沖縄でのプレシーズンキャンプでの離脱から本来はもう少し復帰に時間を要するところが、チームの苦境に立ちあがった。復帰戦となったアウェーでのルヴァンカップ宮崎戦で見たシュミットの両膝にはがっちりとテーピングが巻かれ、それは今でも変わっていない。トレーニング中の姿を見ても時折苦しそうな表情を浮かべ、本調子でないのは明らか。
しかしこれだけの実績と経験を持つ選手だけに、やれると判断すれば見せるプレーの水準は高い。
宮崎戦で90分間の終盤にあわやジャイアントキリングのピンチをセーブ。直後にもポスト直撃のシュートを浴びたが、長谷川健太監督は「『コースを狙わないと入らない』というプレッシャーが、相手のシュートを厳しくさせた」と"存在感のセーブ"であったと絶賛した。
続くリーグ初勝利となった横浜FC戦でも失点ものの決定機を二度セーブ。これも今季初の連勝を決めた横浜FM戦でも後半のピンチを身体で弾いてクリーンシートに貢献。「あんまりドタバタしないでプレーするっていうのは心がけている」と常日頃から語っている選手だが、決定的なピンチですら黙々と防ぐその姿には、改めてキーパーのクオリティがチームに、試合展開と結果に影響するその大きさに気づかされる。
6試合14失点のち、2試合1失点。シュミット・ダニエルの神通力はチームに自信をもたらし、仲間たちに本来の力を発揮させているかのようだ。「一番良いのはやっぱり"チームを勝たせられるキーパー"で、自分の特徴がなんであろうと、最終的にそこが達成できてないと意味がない」。現在は師弟関係にある楢﨑正剛GKコーチと同じ志を持つ男のプレーは実に雄弁で、有言実行の凄みを感じさせる。
沖縄でのプレシーズンキャンプでの離脱から本来はもう少し復帰に時間を要するところが、チームの苦境に立ちあがった。復帰戦となったアウェーでのルヴァンカップ宮崎戦で見たシュミットの両膝にはがっちりとテーピングが巻かれ、それは今でも変わっていない。トレーニング中の姿を見ても時折苦しそうな表情を浮かべ、本調子でないのは明らか。
しかしこれだけの実績と経験を持つ選手だけに、やれると判断すれば見せるプレーの水準は高い。
宮崎戦で90分間の終盤にあわやジャイアントキリングのピンチをセーブ。直後にもポスト直撃のシュートを浴びたが、長谷川健太監督は「『コースを狙わないと入らない』というプレッシャーが、相手のシュートを厳しくさせた」と"存在感のセーブ"であったと絶賛した。
続くリーグ初勝利となった横浜FC戦でも失点ものの決定機を二度セーブ。これも今季初の連勝を決めた横浜FM戦でも後半のピンチを身体で弾いてクリーンシートに貢献。「あんまりドタバタしないでプレーするっていうのは心がけている」と常日頃から語っている選手だが、決定的なピンチですら黙々と防ぐその姿には、改めてキーパーのクオリティがチームに、試合展開と結果に影響するその大きさに気づかされる。
長谷川監督はそれを「余裕を持ちながらシュートを弾くそのたたずまい、プレーの動作がすごく余裕を感じさせるというか。それがディフェンスラインに安心感を与える」と言い、一番近くでシュミットの力を感じる佐藤瑶大は「これは勝負の分かれ目だなっていうところをダン君が止めてくれる」とほれぼれ。
さらには「僕たちも頑張りすぎないでいいというか。頑張りすぎて切り返されて失点するとか、信頼があるとそういうのがなくなるのでは」と分析し、指揮官の言う安心感を現場感覚で見事に言語化していた。
守備"陣"としてのまとまりが今までなかったわけではないが、シュミットは実際に勝利を生み出してみせたことで、説得力に変えていったところがある。
背番号1の復帰はこうしたビッグセーブだけにはとどまらず、チームへの補完性という点でもその存在は大きい。たとえばクロス対応。三國ケネディエブスや佐藤など空中戦に強い選手はいるものの、名古屋の守備はクロスが苦手というスカウティングはどのチームにも共通に見えるひとつの弱点だった。
ここに197センチのシュミットがハイボール処理に出てきてくれるおかげで、リーグ戦ここ2試合でのゴール前制空権は名古屋が掌握しているように見える。
【画像】試合を華やかに彩った名古屋グランパスのチアグランパスを特集!
さらには「僕たちも頑張りすぎないでいいというか。頑張りすぎて切り返されて失点するとか、信頼があるとそういうのがなくなるのでは」と分析し、指揮官の言う安心感を現場感覚で見事に言語化していた。
守備"陣"としてのまとまりが今までなかったわけではないが、シュミットは実際に勝利を生み出してみせたことで、説得力に変えていったところがある。
背番号1の復帰はこうしたビッグセーブだけにはとどまらず、チームへの補完性という点でもその存在は大きい。たとえばクロス対応。三國ケネディエブスや佐藤など空中戦に強い選手はいるものの、名古屋の守備はクロスが苦手というスカウティングはどのチームにも共通に見えるひとつの弱点だった。
ここに197センチのシュミットがハイボール処理に出てきてくれるおかげで、リーグ戦ここ2試合でのゴール前制空権は名古屋が掌握しているように見える。
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