「ポット分けを優先するのは危険」W杯優勝を目指す森保ジャパンが目先の勝利にこだわるべきではない“納得の理由”。過去には失敗例が…【日本代表】

2025年04月04日 サッカーダイジェストTV編集部

サウジ戦のドローは批判されるべきだが

ワールドカップ抽選会でのポット分けは重要だが。(C)Getty Images

 すでに北中米ワールドカップ出場を決めた森保ジャパンにおいて、最大の興味はグループリーグでどの国と戦うか。そこで注目されているのがポット分けだ。前回のカタール・ワールドカップではポット3になったせいで、ドイツ、スペインと同組になってしまった。そんな過去があるから、今回はポット2以上に入りたいというのがファン・サポーターの願いでもある。

 そこを意識するなら今後の最終予選2試合、テストマッチでも勝利を目指すべきだが、識者の河治良幸氏は「ポット分けを優先するのは危険」と持論を述べた。

「目先の勝利にこだわらず、本大会に向けてチームをしっかりと作っていく。誰が出ても勝利を目指せるようなベースを築きつつ、選手一人ひとりの武器にフォーカスして、それをオプションとして加えていきたいです」
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 結果に目が行き過ぎると、チームの固定化が進む。その結果、主力をひとりでも欠くとパニック状態になる恐れもあり、健全ではない。ワールドカップ優勝を目指すなら、「勝利」と「世界基準のチーム作り」を並行してやっていくべきとの結論に行き着く。河治氏は言う。

「(0-0だった)サウジ戦で勝点2を失ったのは批判されるべきです。ただ、ポット分けのためになぜベストメンバーで戦わなかったのかとなると、もはやテストができなくなる。それは良くありません」

 メンバー固定での失敗例がザックジャパンだ。最終予選の終盤戦、コンフェデレーションズカップをベストメンバーに近い布陣で戦ったため、チームとして新たな積み上げができなかった側面がある。結果、14年のブラジル・ワールドカップでどうなったかはここで説明するまでもないだろう。

 そうした過去があるから、河治氏は「本大会までにコアメンバーはいじらない前提で、いろんな組み合わせを試してほしい」との見解を示した。では、なぜ"いろんな組み合わせを試すべき"なのか。納得の理由が以下になる。

「例えば3月シリーズで言うと、伊東純也選手はスタッド・ドゥ・ランスの不調に引っ張られている部分があって、古橋亨梧選手は新天地のレンヌでポジションを掴みきれていない。今回でさえこうした難しい状況があるわけですから、本大会に向けて何が起こるか分からない。過去のワールドカップも選手全員がベストな状態で臨めたことはありません。ですので、"100"で行けないのは当たり前というスタンスでチーム作りをして、可能性を広げて、オプションを増やしたい。もちろん、ベースは崩さずにですが」
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