【リオ五輪代表】室屋が挑むラストチャンス。「テグさんと一緒にメダル獲得に向けて戦いたい」

2016年06月28日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「最初で最後のチャンスに残れたので、絶対にモノにしてやろうという気持ちが強い」

5か月ぶりに代表復帰した室屋は、「オリンピックは目標にしてきた大会なので必ず行きたいし、テグさん(手倉森監督)と一緒にメダル獲得に向けて戦いたい」と意気込みを語った。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 手倉森ジャパンのリオ五輪出場権獲得に貢献した室屋成が、U-23日本代表に帰ってきた。左足ジョーンズ(第5中足骨)骨折で一時はオリンピックも危ぶまれたが、最後のアピールの場となるキリンンチャレンジカップ2016(南アフリカ戦)のメンバー入り。アジア最終予選以来、実に5か月ぶりとなる代表活動に指揮官からは「久しぶり」と声をかけられたという。
 
「ギリギリのところで、(手倉森監督に)呼んでもらった。これが(メンバー発表前の)最後の合宿になりますけど、自分にとっては最終予選後初めて。最初で最後のチャンスに残ることができたので、絶対にモノにしてやろうという気持ちが強いです」
 
 復帰戦となった6月12日のJ3・藤枝戦から3試合連続で出場。出場時間も20分→61分→67分と着実に伸ばしており、怪我の回復状況については「100パーセントだと思っています」。試合勘も不安はなく、「1試合1試合、身体の状態とかプレーの質は良くなっていて、すごく良い感じで来ている」と本人としてはフル出場も可能な手応えを得ている。今回対戦する南アフリカは、フィジカルと身体能力の高さを有した相手だと予想されるが、室屋の中でアピールのイメージは出来上がっているようだ。
 
「トゥーロン(国際大会)を見ていても分かるように、球際、ディフェンスで負けないことが大事。守備では球際でファイトする部分を出して行きたい。そのなかで自分の武器は攻撃だと思っているので、攻撃参加してどんどん特長を出していけたらなと」
 
 最終ラインは故障者が続出した影響で、藤春廣輝(G大阪)と塩谷司(広島)のDF2枚がオーバーエイジに内定。前者は左SBのスペシャリスト、後者はCBの他に右SBもこなす万能型とあり、室屋にとっては"ライバル"にあたる。それでも、焦る気持ちはまったくなく、むしろ「一緒にプレーしたい」と話す。
 
「(タイプ的にふたりと)もろ被りというわけではないので、自分次第で必ずチャンスはある。アジア最終予選でオリンピック行きを決めて、やっぱり世界で戦いたいと思いました。オリンピックは目標にしてきた大会なので必ず行きたいし、絶対にメンバー入りして、テグさん(手倉森監督)と一緒にメダル獲得に向けて戦いたい」
 
 29日の南アフリカ戦、室屋にとって一世一代の大勝負となるだろう。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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