中3でトップの活動に参加。レイソル期待の“15歳”長南開史はU-17代表でも臆せずプレー。アジア杯に向け「緊張よりもワクワク感が強い」

2025年03月25日 松尾祐希

NEXT GENERATION MATCHで特大のインパクト

無限のポテンシャルを秘める長南。写真:松尾祐希

 今年11月にカタールで開催されるU-17ワールドカップ。その最終予選を兼ねたU-17アジアカップが4月3日からサウジアラビアで行なわれる。アジアに与えられた出場枠は9つ。昨年10月のアジア杯予選で敗退したカタールが開催国枠でワールドカップに出場するため、枠は残り8つだ。

 廣山望監督が率いる若き日本代表は3月24日、国内合宿の最終日にトレーニングマッチ(対東京国際大/3-3/45分×2本)を実施。翌25日に現地に向けて出発するチームで注目すべき選手がいる。柏レイソルU-18に所属し、大会中に16歳を迎えるMF長南開史(新高1)だ。

 廣山ジャパンの発足当初から飛び級でメンバーに名を連ね、アジア杯予選にも参戦している。当時中学3年生だった長南は3-4-2-1の右ウイングバックで全3試合中2試合に先発フル出場。持ち前のスピードと戦術理解度の高さを武器に、初戦のネパール戦(9-2)ではゴールも挙げた。

 そして、長南の名前を全国に知らしめたのが、今年2月8日に行なわれたFUJIFILM SUPER CUP 2025の前座試合、NEXT GENERATION MATCHだ。4-1

 U18 Jリーグ選抜の一員として日本高校選抜対戦し(結果は4-1)、後半アディショナルタイムには左サイドを打開し、ニアサイドを撃ち抜いてチームの4点目をゲット。MF久保建英(レアル・ソシエダ)以来となる、中学生でNEXT GENERATION MATCHに出場したことが話題になったが、プレー面でも特大のインパクトを残した。

 その活躍は代表やJリーグ選抜だけに留まらない。クラブで昨季はU-15からU-18に飛び級で加わり、U-18高円宮杯プレミアリーグEASTで14試合に出場。2ゴールをマークし、年上の相手に臆さず戦った。
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 そのパフォーマンスが評価され、昨夏にはトップの活動に中3ながら参加。「パスコントロールやポゼッションの練習では全くボールが奪えなかった。プレースピードが全然違う」と力の差を痛感させられたが、その悔しさをバネにプロの基準を持って日々のトレーニングに取り組んだ。

 アグレッシブな姿勢を貫き、今春にもトップのキャンプに参加した際は、前回よりも良さを示し、「チャレンジしていくメンタリティは夏よりも出せた」(長南)。

 U-18やトップはもちろん、U-17日本代表でも自分より年上の選手しかいない。そうした状況下でも物怖じせずに自身を表現できているのは、長南の強みだろう。意見を出すことに躊躇はない。その立ち振る舞いは久保を彷彿させる。当時の久保も遠慮せず、先輩たちに要求していた。

 コミュニケーション能力を培ううえで、長南は3歳上の兄の影響が大きかったのかもしれない。浦和南でプレーしていた兄と過ごす時間が多く、年上の人たちと日頃から触れ合う環境があった。幼い頃からの日常が活かされ、U-17日本代表で「自分でもあんまり分からないけど、気がついたら、けっこう仲良くなっていた」という。

 可能性は無限大。右SBや右ウイングバックに加え、左サイドやFWにも対応可能なマルチロールは、アジア杯でどのようなパフォーマンスを見せるのか。「緊張よりもワクワク感が強い」と言い切った男の躍動に期待したい。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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