俺もいるぞ!と奮起を期待したいJリーガー3人。パリ五輪世代のタレント、4年半ぶり帰還の心臓…日本代表復帰を果たせるか

2025年03月19日 河治良幸

垣田裕暉や木下康介との激しいポジション争い

パリ五輪日本代表のメンバー。今回は荒木(13番)と細谷(11番)の名を挙げた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 海外組が日本代表の大半となり、Jリーグから直接代表を目ざすことが難しくなっている。しかし、7月にはE-1選手権が予定されており、ここからJリーグで活躍し、競争に食い込んでいく余地は十分にある。そんななかで過去に代表招集の経験を持ち、現在はJリーグで苦しんでいるが、奮起を期待したい選手をピックアップしたい。

 1人目は細谷真大(柏レイソル)だ。パリ五輪世代のエースでもあった23歳は、2023年11月に、サウジアラビアのジッダで行われたアジア2次予選のシリア戦でA代表初ゴールを記録した。しばしば欧州移籍の話題も取り沙汰されるなかで、新たにリカルド・ロドリゲス監督が就任した柏に残り、現在は垣田裕暉や木下康介との激しいポジション争いに身を投じながら、新しいスタイルの習得に全力を注いでいる。

 これまで柏では堅守速攻をベースとしたスタイルで、現在は浦和レッズに所属するマテウス・サヴィオとともに攻撃の中心を担ってきたが、戦術が大きく転換したリカルドのチームでは、これまで以上のポストプレーや前線で深みを取るポジショニング、スペースを作る動きも求められる。
 
 開幕2試合は3ー4ー2ー1の1トップとしてスタメン起用されたが、その後は垣田がスタメンに定着。3ー1ー4ー2を使用した第4節の浦和レッズ戦と第5節の鹿島アントラーズ戦でも、リカルド監督は垣田と木下に2トップを託し、細谷はベンチスタートだった。

 再び3ー4ー2ー1に戻した前節のサンフレッチェ広島戦でもスタメンは垣田だったが、後半の失点でリードを許すと、リカルド監督は細谷を投入して、垣田との2トップに。すると86分に、相手のミスを突いた鋭いカウンターで細谷らしいスプリントを見せて、木下のクロスに右足で合わせた。優勝候補の広島を相手にした値千金のゴールであり、細谷のキャリアにとっても大きなゴールだろう。

 現在の代表メンバーであり、柏からフランス1部のスタッド・ドゥ・ランスに移籍した関根大輝は、現在も細谷とよく連絡を取っているという。過去にリカルド監督の指導を受けた垣田や木下との競争は引き続き厳しいものになるが、パリ五輪世代のエースが、ここを乗り越えた先には代表復帰やさらなる飛躍も見てくるはずだ。

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